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社会問題化する自転車事故急増、超高額賠償で自己破産!保険未加入は危険?

文=藤村紀美子/ファイナンシャルプランナー・高齢期のお金を考える会
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 ある調査によると、自転車保険に加入している人は22%、加入する予定がない人は63%もいる。自転車事故に備える保険に入らなくても大丈夫でしょうか。自転車は自動車と異なり、強制保険(自賠責保険)がありません。

 では、どんな保険に入れば、賠償額を補填してもらえるでしょう。

自転車事故に備える保険

 
 自転車事故で他人に損害を与えた場合は「個人賠償責任保険」で、自分の怪我は「傷害保険」で補償されます。

【保険の種類による補償の違い】
・個人賠償責任保険
相手の生命・身体 ○
相手の財産(モノ) ○
本人の生命・身体 ×

・傷害保険
相手の生命・身体 ×
相手の財産(モノ) ×
本人の生命・身体 ○
※「個人賠償責任保険」「傷害保険」では、自転車事故のほかに日常生活における事故も補障対象になります(日本損害保険協会のホームページより)。

 そのほか、自転車安全整備店で購入または点検整備を行い、基準に合格した自転車に貼付されるTSマーク付帯保険があります。しかし、この保険の保証期間は1年間なので、毎年、自転車の点検整備を受けないと保険を継続できないので注意が必要です。

保険が必要な場合

 相談を受けていると、そんなに入らなくても良いのではないかと思うほど、医療保険に加入している人がいます。医療費は健康保険、高額療養費制度があるので、医療費が払えない場合はそれほど多くはありません。

 それに対して、他人に損害を与えた場合の損害賠償額は高額であり、払えない場合が生じます。自転車事故の賠償金が払えず自己破産した人もいます。

 保険はそもそも万が一の場合、自分では払えない金額の損額を担保するものです。医療保険を削ってでも、個人賠償責任保険に加入することを考えたほうがよいのではないでしょうか。
(文=藤村紀美子/ファイナンシャルプランナー・高齢期のお金を考える会)

藤村紀美子/ファイナンシャルプランナー・高齢期のお金を考える会

藤村紀美子/ファイナンシャルプランナー・高齢期のお金を考える会

(立教大学ドイツ文学科)卒業後研究室で副手を1年務め結婚。女児2人を出産し、下の子が3歳になったときに(中央大学法学部)に学士入学。法律の面白さに惹かれ、卒業後も勉強を続ける。宅建とFP試験に合格(CFP、宅地建物取引士)。その直後夫の赴任に伴いアメリカに約8年居住。帰国後FPとして働き始める。講演、相談、執筆を行う。その間、簡易裁判所、家庭裁判所で調停委員、参与員、司法委員を定年まで勤める。
著書:「100歳まで安心して暮らす生活設計」(共著)、「どっちがお得?定年後のお金」(共著) ‘高齢期のお金を考える会’メンバー。高齢者施設を多数見学し、高齢者施設の種類、内容、注意点、選び方等を勉強する。

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