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目からウロコの歯の話

病気や体調不良の原因はなんと「口」?

文=林晋哉/歯科医師

 しかし知れば知るほど、口というのは非常に奥が深く面白い器官です。

 口の働き:食べる、しゃべる、呼吸する、物を掴んだり保持する、噛みついて攻撃する、表情をつくる(口を「へ」の字にして不満をあらわしたり、口角を上げて喜びを表すなど)、愛情行動(キスをするなど)

 働きだけでもこれだけあります。ほかの器官に比べると、本当に多岐にわたっていることがすぐにおわかりいただけると思います。

 また、ご飯を口に入れ、とんかつをかじり、たくあんを入れ、みそしるを啜り、もぐもぐと咀嚼しながら、その中に混じっていた髪の毛一本をより分けて口から出し、残りを飲み込むという、まさに神業を行う器官です。現在の科学の粋を集めてつくったロボットでもこのようなことはできません。非常に繊細な機能をこともなく行うのですが、普段はまったくといって良いほど意識に上らない鈍感な器官でもあります。

 この口を常に意識しなければならない不調和があるとしたらどうでしょうか。たとえば、靴の中に小石が入った状態で歩いていて、しかもその靴を脱ぐことができない状況とでも言えば良いでしょうか。

 この小石となり口の不調和をもたらす、特に大きなストレス源となるのが「かみ合わせの不調和」なのです。

 つまり、身体の健康は口の健康が支え、その口の健康に良くも悪くも大きく影響するのがかみ合わせなのです。

 次回から、さらに口の健康とかみ合わせという視点で掘り下げていきたいと思います。
(文=林晋哉/歯科医師)

林晋哉/歯科医師

林晋哉/歯科医師

1962年東京生まれ、88年日本大学歯学部卒業、勤務医を経て94年林歯科を開業(歯科医療研究センターを併設)、2014年千代田区平河町に診療所を移転。「自分が受けたい歯科治療」を追求し実践しています。著書は『いい歯医者 悪い歯医者』(講談社+α文庫)、『子どもの歯並びと噛み合わせはこうして育てる』(祥伝社)、『歯医者の言いなりになるな! 正しい歯科治療とインプラントの危険性』(新書判) 、『歯科医は今日も、やりたい放題』(三五館)、『入れ歯になった歯医者が語る「体験的入れ歯論」: -あなたもいつか歯を失う』(パブフル)など多数。

林歯科・歯科医療研究センター

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