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埼玉は貧乳が多い、静岡はモルモット…地方をバカにする日テレ番組が逆に好評の謎

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JR浦和駅(「Wikipedia」より/Nishikaratsu)
 マツコ・デラックスと関ジャニ∞の村上信五がMCを務める『月曜から夜ふかし』(日本テレビ系列)。この番組では、しばしば地方ネタが取り上げられるのだが、地方を“バカにする”構成なのが特徴的である。しかし、なぜか地方の人々から非難を浴びるどころか、毎回放映後はインターネット上で「私の街がディスられた!」という喜びの声とともに話題に上るのである。筆者が今年、東京都から鳥取県へ引っ越した影響からだろうか、完全に東京目線でつくられた番組だなとつくづく感じるのである。

 例えば、最近では静岡を扱った回では、タイトルから完全にバカにしており、その名も「静岡県モルモット問題」。良く知られているといえば知られているのだが、企業が新商品を発売するときに、ヒットするかどうか、試験的にまずは静岡で販売する。静岡は西日本と東日本の境目であり、嗜好も人口構成も気候も「普通」となっており、県民性が平均的だからという理由かららしい。

 東京に隣接し、田舎度が顕著に表れる埼玉も格好の餌食になっている。「日本一医者が少ない」「総理大臣を輩出したことがない」「貧乳が多い」やら散々な言われようである。「大宮vs.浦和」といった地方争いなども、視聴者の関心をくすぐるらしい。

 では、なぜこんなにもおちょくられまくりなのに、非難を浴びず、逆に注目を浴びるのか。その理由はやはり、マツコと村上自身が地方出身(マツコは千葉、村上は大阪)で、都会的ではなく、バカにしながらも地方目線を忘れず、地方に寄り添うオーラを醸し出しているからであろう。

 また、都会をディスることを怠らないのもポイントのようだ。例えば、「横浜も地方だよ!」などと叫ぶマツコの発言が、筆者のような地方在住者からすると爽快でたまらないのだ。

 余談だが、筆者が住んでいる鳥取も、やはりあの「スタバ進出騒動」で取り上げられたが、こちらのテレビ局は「あの『月曜から夜ふかし』がスタバ問題を取り上げた!」という切り口で放送していたぐらいである。鳥取でも人気番組なのか、『月曜から夜ふかし』がヘビーローテーションで再放送されている。

 毎回地方が取り上げられると、「ディスられた」との話題で持ち切りの『月曜から夜ふかし』。やはり、話題にされたら嬉しいのが地方在住者の本音なのかもしれない。
(文=中西美穂/フリーライター)

●中西美穂(なかにし・みほ)
「週刊女性」「週刊文春」の記者を経てフリーライターに。専門は韓流。大学卒業後、韓国の高麗大学付属語学堂へ留学し、韓国の魅力にはまる。著書に『プチ韓国新大久保完全ブック』。現在は鳥取県に移住し、山陰専門、地方創生ライターとして活動中。