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話が無駄だらけで自己満足で終わる人、なぜか話が短く「伝わる」人

構成=淡路勇介/フリーライター
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会話に潜む「3つの無駄」

–どのようなことを意識すれば、伝わる話し方ができるようになるのでしょうか?

桐生 まず意識してほしいのは、普段の会話の中には驚くほど無駄が多いということです。「え~」「あの~」をやたらと挟んでしまったり、言い訳から入ってしまったり……。そのほかにも、ビジネス会話の中には多くの無駄が潜んでいます。

 私は、これを「ノイズ」と呼んでいますが、このノイズをカットすることが一番重要です。長髪でボサボサ頭の人が美容院に行って髪を切ったら、「さっぱりしたね!」となりますが、ノイズカットはそのイメージです。いわゆるロン毛でちょっと暗い雰囲気だった人が、さっぱりと短髪にしたら意外に格好よかった、ということもあるでしょう。もちろん、長髪には長髪のよさがあると思いますが、少なくともビジネスシーンでは無駄の多い話し方は好まれません。

–具体的には、どのような無駄を削ぎ落とすべきでしょうか?

桐生 話の中にある無駄は、大きく3つに分けられます。ひとつ目が「え~」「あの~」といった「クセ」です。このクセがついている人は、意外に多いです。

 2つ目は「主観」です。誰しも、相手が聞きたくないのに、つい自分の考えや主張を話してしまう時があります。その大半は言い訳なのですが、そういった主観も大きな無駄です。

 そして、3つ目は無駄な「ワード」です。伝えたいことがたくさんあり、本当に大事なことが定まっていない状態によく見られます。そういった人は、まず伝えたいことをひとつに絞ることが大切です。

 本書には、これらの無駄を省く方法が書かれているので、詳しくは参照していただきたいですが、これらを意識するだけで、だいぶ話し方が変わります。

人間関係の悩みが尽きない理由とは

–「伝わる話し方」を身につけると、どんなメリットがあるのでしょうか?

桐生 これからの時代は、今まで以上にリアルなコミュニケーションが求められると思います。インターネットやSNS(ソーシャル・ネットワーキング・サービス)の普及で、社会がデジタル化すればするほど、コミュニケーション能力の高い人が活躍できるからです。逆に、コミュニケーション能力が低くてもできる仕事は、コンピュータやAI(人工知能)に取って代わられる可能性が高いでしょう。

 では、コミュニケーションとはなんでしょうか。私は「互いに分かち合うこと」だと考えています。話をして、相手がアクションを起こしていない状態は、「分かち合えていない」ということになります。

 何か話をした時に「すごい!」「もっと聞かせて!」とアクションがあって初めて、コミュニケーションが始まったといえるのです。コミュニケーションとは分かち合うことであり、分かち合うとはアクションがあるということ。そして、それはつまり「伝わった」ということです。したがって、伝わる話し方を身につけることで、コミュニケーション能力を確実に向上させることができるのです。

 現代人の悩みの大半が、人間関係です。なぜ人間関係で悩むのかというと、分かち合えていないからだと思います。伝わる話し方を身につけることで、多くの人に分かち合うことの喜びを実感してほしいです。伝わる話し方は、できるビジネスパーソンが共通して身につけている能力ですが、仕事で成果を上げたい人だけでなく、人生を豊かにしたいすべての人にとって、とても重要なことなのです。

–ありがとうございました。
(構成=淡路勇介/フリーライター)

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