リプトン、卓越したブランド戦略　楽天、ソフトバンク…「神話化」される創業者たち

　ウェブページにその人物のページを作成することも当然ですが、できるだけ、その史実コンテンツをWikipediaなどのより客観的な媒体に反映させることも大事です。この場合のポイントは、その史実が客観的証拠に裏付けられていることです。あやふやな伝承は採用すべきではありません。

　さらには、テレビや新聞雑誌などのマスメディア、オンラインニュースメディアなどを活用した戦略PRなどを通じて、その人物と商品ブランド戦略とを結びつけていく戦略が最終的に必要となってきます。これが直接的に商品の売れ行きに影響するからです。

　このように意識的に創業者のブランド化戦略を実行することで、その企業しか持ち得ないような独自のブランド資産が得られるのです。
（文＝田中洋／中央大学ビジネススクール教授）

【参照文献】

『常識を覆した起業家、サー・トーマス・リプトンとは？5つのイノベーションを起こせた理由』東洋経済オンライン

サー・トーマス・リプトン

リプトン創始者トーマス・リプトンのライフストーリーを体感するミュージアム『Sir Thomas LIPTON TEA HOUSE GINZA』（るるぶ.com）

トーマス・エジソンとGE

Pomeranz, K. ＆ Topik, S. (2006). The world that trade created: Society, culture, and the world economy, 1400 to the present. Armon,NY M.E.Sharpe.

『HPからグーグルまで60年　息づく「ガレージ起業」に逆風も』Nikkei.com（有料記事）2013/10/15

大同生命の源流　加島屋と広岡浅子