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暴排条例で変化するヤクザ報道の構造…新聞は大本営報道ばかり!?加熱するヤクザ報道の深層

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――山一抗争勃発時は、実話誌やヤクザ系専門誌も多数発行され、圧倒的な売り上げを誇っていたという。そして現在、山口組分裂騒動が巻き起こり、雑誌不況で風前のともしびとなった各週刊誌が、にわかに活気づいている。なぜメディアはヤクザを追うのか? ヤクザ報道の歴史と変化を追いつつ、その謎を紐解いてみた。

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(絵/我喜屋位瑳務)

 8月に巻き起こった分裂騒動を受けて、テレビ、新聞などのマスメディアをはじめ、一般週刊誌、そして常に暴力団の動向を追ってきた実話誌など、さまざまなメディアで山口組に対する報道が過熱している。2010~11年にかけて全国各都道府県で「暴力団排除条例(暴排条例)」が制定され、「人権がない」と暴力団側が音を上げるほどに逆風が吹き荒れている半面、いまだ彼らに対する世間の注目は途絶えていないようだ。

 本稿では、1985~87年にかけて「戦争」とまで呼ばれるほどの大規模な抗争に発展した「山一抗争」や、これを機に制定された暴力団対策法(暴対法)、さらに暴排条例施行といった転換期に注目しながら、暴力団報道の推移について見ていこう。

 北沢哲也氏が「噂の眞相」(噂の真相/04年休刊)85年5月号に寄せた記事によれば、暴力団という裏の存在が最初に報道に取り上げられたのは67年前後のこと。「アサヒ芸能」(徳間書店)がその嚆矢とされ、以降、飯干晃一氏の著書『山口組三代目』(角川文庫)によって暴力団に対する注目は急上昇。さらに、75年に起こった山口組と松田組の「大阪戦争」にて、暴力団抗争が大阪夕刊紙の第一面を飾るようになったが、「週刊ポスト」(小学館)、「週刊現代」(講談社)といったメジャー週刊誌では相変わらず暴力団は「タブー」という扱いだった。しかし、「山一抗争」は、そんなタブーを破って、各週刊誌が一斉に暴力団を取り上げるきっかけとなった。

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