NEW

「札束で頬を叩く姿勢」三井不動産、傲慢露呈でブランド失墜…会見で回答拒否&途中退席

【この記事のキーワード】

, ,

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

三井不動産が本社を置く三井本館(「Wikipedia」より/663highland)
 横浜市都筑区の傾いたマンションに端を発した杭打ちデータ偽装問題で、販売元の三井不動産レジデンシャルの親会社、三井不動産は評判を落とした。最終責任者でありながら、入居者のプライバシーの保護を盾にして、情報公開を避けてきたからだ。

 三井不動産は11月6日に開いた2015年4~9月期の決算発表で、大型マンション傾斜問題に触れ、被害を受けた居住者に謝罪した。同社が公の場で謝罪するのは、これが初めて。事件が発覚してから3週間以上経過している。

 三井不動産は問題発覚後、住民に対し複数回の説明会を実施したが、記者会見は開いてこなかった。6日の決算会見では、その点に質問が集中した。佐藤雅敏常務執行役員は「住民のプライバシーの問題であり(会見すると)資産価値に大きく影響する」とかわした。住居の状況や慰謝料などの補償内容については、「顧客のプライバシー」を理由に説明を拒んだ。会見の途中で「次の予定があるため」と言って退席、会場が騒然となる一幕があった。

「これまで謝罪を先延ばししてきたのは、謝罪会見を開くと社会部の記者が出席して厳しい質問を浴びせられるが、経済部記者が相手の決算説明会で謝罪すれば、ダメージは少ないとの計算が働いたため。また、今回の問題は下請けの旭化成建材が杭打ちデータを偽装したからであり、三井不動産は被害者だとの認識があるのではないか。だが、最終的責任は下請けではなく三井にあることはいうまでもない」(新聞記者)

 「三井」というブランドの毀損をいかにして防ぐかに腐心している姿が浮かび上がる。

 もう一社の事業主である明豊エンタープライズは、ジャスダック市場に上場している賃貸アパート開発が主軸の会社で、三井不動産レジデンシャルが第6位の大株主。明豊は問題発覚後、まったく表に出てこない。

業績への影響


 三井不動産の15年4~9月期の連結決算の売上高は前年同期比6.8%増の7989億円、営業利益は19.0%増の1096億円、純利益は42.7%増の670億円だった。商業施設の新規開業などで賃貸事業が伸びたほか、個人向け住宅の分譲戸数も増えた。

 子会社の三井不動産レジデンシャルが販売した横浜のマンションが傾斜した問題に関連する費用については「算出できない」として、16年3月期の通期予想は5月に発表した数字を据え置いた。通期の売上高は前期比5.3%増の1兆6100億円、営業利益は4.8%増の1950億円、純利益が6.8%増の1070億円を見込む。マンションの建て替え費用や住民への補償費が決まれば、業績を大幅に下方修正することになる。