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ついに不動産バブル崩壊&本格的下落期か!あの「先読み企業」が銀座の大型施設売却

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オリックス大阪本社(「Wikipedia」より/Jo)
 商業施設の建設ブームに沸く東京・銀座で、施設を売却する動きが現れつつある。

 オリックスは8月、銀座1丁目の商業施設「KIRARITO GINZA(キラリトギンザ)」をアゼルバイジャンの政府系ファンドに売却した。売却額は500億円を超す。キラリトはオリックス不動産と米大手ヘッジファンドのエリオットが共同で開発。2014年10月30日にオープンした。銀座・有楽町の商業施設の建設ブームの先駆けとなった物件だ。銀座の目抜き通りである銀座中央通り沿いの立地で、敷地面積は1323平方メートル、延床面積は1万6582平方メートル。地下1階から地上12階の全52店(物販33店、飲食11店、サービス8店)が出店している。

 「ブリリアントライフステージ」というキーワードを軸に、人生において「キラリと輝く瞬間」である結婚式、結婚記念日、誕生日などのギフトをテーマにした。結婚式場が入る商業施設として「銀座で最も幸せな場所」となる願いを込め、「キラリトギンザ」という名称にした。

 中央通りの建物では前例がない100平方メートルのオープンテラスを4階部分の中央通り沿いに設け、エリア最大の屋上ガーデンを設置。ダイヤモンドのブリリアンカットをモチーフに、光の反射で時間とともに表情を変えるファサード(建物の正面)とし、建物全体がキラキラと輝く演出を施した。総事業費は400億円。開業から10カ月後に500億円超で売却。単純計算で100億円の利益を手にした。日本への投資意欲を高める海外勢の意向と、売却のタイミングをうかがっていたオリックスとの思惑が一致した。

 日本では企業が保有する不動産を含み資産として評価するが、米国には含み資産に該当する経済用語はない。米国ではデベロッパーがビルをつくってテナントを入れた後、長期にわたりそのビルを保有・運営することは少ない。テナントが入り利回りが最高になったところでビルを売却するのが一般的だ。

宮内神話


 オリックスは先読みする会社だ。宮内義彦元会長(現シニア・チェアマン)が今年、44億円の功労金を得たとして話題になったが、先読みは「宮内神話」のキーワードでもある。

 バブル最盛期の1980年代後半、日ごとに地価は上昇。天井知らずの高騰にリース会社や信販会社のノンバンクは、こぞって不動産向け融資に走った。

 そんななか、当時社長だった宮内氏は90年9月、不動産融資からの撤退命令を出した。不動産部門からは「社長はリースの専門家だが、不動産はド素人。だから、撤退などとバカなことが言えるんだ」との宮内批判が、あからさまに噴出した。やり手といわれた部長、副部長は他社にスカウトされ、50人近い社員がオリックスの不動産部門から去っていった。「これにはショックを受けた」と宮内氏は後年述懐している。