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新見正則「医療の極論、常識、非常識」

「同性愛者は異常」発言の議員は許されるのか?人は簡単にマイノリティになり得る現実

文=新見正則/医学博士、医師

 自分と異なっている人を排除したい気持ちは、実はよくわかるのです。自分と同質な人と一緒のほうが結構楽だからです。しかし、社会にはいろいろな人がいるのです。その人が法律を犯していないのであれば、どう生きようが自由ではないですか。

 また自分の意思とは無関係にマイノリティになることはいつでもあり得るのです。病気や怪我はいつでもあなたを襲う可能性があります。健康なときに病気や怪我の人のことを思い描くのはちょっと難しいです。

 しかし、いろいろなマイノリティがあり、そして自分がその立場になるかもしれないと思うことが大切で、だからこそ「人は平等」と思うべきなのです。いろいろな気持ちが沸き上がるでしょう。だからこそ「人は平等」と憲法で謳う必要があるのです。それが当たり前であれば、そしてすでに行われていればそんなことを宣言する必要はないのかもしれません。

 いろいろな意見を発信できる日本です。ツイッターに何を投稿しようが、ある許容範囲内であれば自由です。今回の議員によるツイッター投稿の内容は許容範囲内という意見もあります。いずれにせよ、問題となっている議員は公職の身なのですから、彼の行動に対する審判は選挙でもはっきりするでしょう。

 私たちは、今よくわからなくてもしっかりしたイマジネーションで、マイノリティのことを考える必要があるのではないでしょうか。そして、「いつか自分もマイノリティになる可能性がある」と思うことが大切ではないでしょうか。
(文=新見正則/医学博士、医師)

新見正則/医学博士・医師

新見正則/医学博士・医師

1959年生まれ
1985年 慶應義塾大学医学部卒業
1985年~ 慶應義塾大学医学部外科
1993~1998年 英国オックスフォード大学医学部博士課程
1998年~ 帝京大学医学部外科に勤務

 幅広い知識を持つ臨床医で、移植免疫学のサイエンティスト、そしてセカンドオピニオンのパイオニアで、モダン・カンポウやメディカルヨガの啓蒙者、趣味はトライアスロン。著書多数。なお、診察希望者は帝京大学医学部付属病院または公益財団法人愛世会愛誠病院で受診してください。大学病院は紹介状が必要です。

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