ビジネスジャーナル > 企業ニュース > テレビをネットフリックスが潰す?  > 3ページ目
NEW
大西宏「コア・コンセプトのビジネス学」

テレビを脅かすと話題のネットフリックスは、普及しない?確実に伸びる?

文=大西宏/ビジネスラボ代表取締役

 ICT総研が行った調査に、有料動画配信サービス利用者が主にどんなコンテンツを見ているかを調査したアンケート結果がありますが、内容は多岐に渡っています。それをカバーしていくためには、コンテンツを持っていて供給する側との交渉力が求められますが、国内での競争が激しくなればなるほどコンテンツの獲得合戦となり、最大のコンテンツ保有者としてテレビ局が有利な立場になってくる可能性が高いのです。いくら海外での実績があっても、国内ではほかの事業者より有利な条件を引き出すことは困難です。

時間はかかっても市場は伸びる

 定額動画配信、つまりサブスクリプションというビジネスモデルが伸びてきた要因としては、テレビではなく、スマートフォン(スマホ)やPCで好きな場所・好きな時間に見ることができるようになった、つまりメディアの変化が後押ししてきたという事実は見逃せません。そして、定額動画配信市場が今後本格的に伸びるためには、画面の大きいテレビで見るスタイルの普及が欠かせません。

 しかし、まだテレビでネットのサービスを利用するハード面での環境が整っているとはいえません。おそらくネット対応しているスマートテレビを保有している消費者でさえ、それがネット対応していることを知らない人も少なくありません。

 dTVやUULAの契約数の推移を見ると、無料体験のプロモーションを行っても飛躍的に契約数が伸びていない要因として、視聴環境の問題もあるものと思えます。

 国内での激しい競争によって、サービスへの認知率は高まってきます。また、音楽やゲームでもサブスクリプション型サービスが浸透していけば、相乗効果で定額動画配信への需要も高まってくるものと思います。

 オリジナル番組の増加やヒットなど、あとは市場が急激に伸びるなんらかのきっかけを待つだけなのかもしれません。
(文=大西宏/ビジネスラボ代表取締役)

大西宏/ビジネスラボ代表取締役

大西宏/ビジネスラボ代表取締役

ビジネスラボ代表取締役。自称「マーケティングの棟梁」

テレビを脅かすと話題のネットフリックスは、普及しない?確実に伸びる?のページです。ビジネスジャーナルは、企業、, , , の最新ニュースをビジネスパーソン向けにいち早くお届けします。ビジネスの本音に迫るならビジネスジャーナルへ!