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安保徹「間違いやすい医学の常識」

若いうちの薄毛化・大量の抜け毛に要注意!なぜ起こる?無理に止めると慢性化の危険

文=安保徹/新潟大学名誉教授、医学博士
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 これらの切り捨て反応は、ストレスが除かれると止まり、修復のための炎症が起こります。プロスタグランジンやアセチルコリンやヒスタミンなどによって血流を増やす反応です。一転してマクロファージが修復反応に加わります。ストレスが長引くときは、血流不足に強い線維芽細胞が出現します。このとき、腎糸球体の血管内皮細胞が管(くだ)であることをやめ、タンパク尿や血尿が出現します。

 マクロファージは血球系細胞を進化で生み出していますが、血管内皮細胞もマクロファージ由来です。血球を流すため自らが管になったのです。ストレスが強いと特殊化を維持できなくなり、糸球体から血液成分が漏れ出します。このようにして、内臓疾患の発症メカニズムが明らかになります。病気からの脱却は、ストレスからの脱却にかかっています。炎症は治癒のための重要なステップなので、熱心に止めると病気は治らず慢性化してゆきます。
(文=安保徹/新潟大学名誉教授、医学博士)

安保徹/新潟大学名誉教授、医学博士

安保徹/新潟大学名誉教授、医学博士

1947年、青森県生まれ。東北大学医学部卒業。現在、新潟大学大学院医歯学総合研究科教授(国際感染医学講座免疫学・医動物学分野)。米国アラバマ大学 留学中の1980年に「ヒトNK細胞抗原CD57に対するモノクローナル抗体」を作製。89年、胸腺外分化T細胞の存在を発見。96年、白血球の自律神経 支配のメカニズムを初めて解明。国際的な場で精力的に研究結果を発表し続け、免疫学の最前線で活躍
医学博士安保徹 公式サイト

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