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マック、31カ月連続客数減の惨状 実質値上げ、閉店加速で本格的縮小開始

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 昨年7月に仕入先だった中国工場で期限切れ鶏肉の使用が発覚。昨年8月の既存店売上高は前年同月比25.1%減の大幅な落ち込みを記録した。1年を経過し、どのくらい戻すかに注目が集まった。今年8月は極端な落ち込みをみせた前年水準を若干上回り、2.8%のプラスに転じたが、売り上げがプラスになったのは8月だけ。客足は依然、水面下にある。今年1月に異物混入が相次いで表面化したことなどがボディーブローのように効いている。

 客数は13年5月から15年11月まで31カ月連続で前年割れが続く。客離れが深刻だ。10月下旬に新メニュー「おてごろマック」を投入するなど販売テコ入れを目指したが、平日の昼間のセット割引の「昼マック」をなくすなど定番商品が実質値上げとなったことが響き、客数の落ち込み幅が広がった。

 この結果、11月の既存店の売り上げの落ち込みは10月より2%以上悪化した。収益の2本柱である売上高と客数が水面下のままだと、先行きは一層厳しくなるだろう。12月と16年1月の既存店売り上げはプラスに転じると日本マクドナルドHDは見ているようだが、前年が米国の港湾ストでポテト商品が販売停止になったことなどで大きく落ち込んだ反動の域を出ない。本格的な回復の道筋は見えてこない。

店舗閉鎖ラッシュ


 15年1~9月の不採算店閉鎖は、わずか8店にとどまったが、10月以降は加速する。10月は20店以上、11月も中旬までで30店舗が閉鎖した。人件費や家賃が上昇し、客足が遠のいている日本マクドナルドHDにとって都心部の店舗で黒字の確保が難しくなっている。東京では赤坂見附店、神楽坂店が、大阪では日本橋店が閉鎖された。年間閉鎖店舗は100店になる見通しだ。繁華街から「マクドナルド」の看板が次々と消えることで、マックの存在感が一層薄れることになる。

 一方、同業他社にとってはビジネスチャンスだ。大阪・日本橋店の跡地にはバーガーキング・ジャパンが12月に出店する。数カ所の跡地で出店することになるという。ドトールコーヒーも同様。5店舗前後の出店を検討中で、そのほかのカフェチェーンも新規出店を検討している。

 日本マクドナルドHDは店舗閉鎖によるコスト削減効果を強調しているが、これほど客数減が深刻化するなか、縮小均衡路線には限界があるとの見方が強い。

 閉店する店舗に貼られているポスターがネット上で話題になっている。オリジナルキャラクター「ドナルド・マクドナルド」が後ろ姿で右手を上げて手を振り、その横に「See you」の文字。ここ数年明るい話題がなかったマクドナルドだが、閉店ポスターが話題になるとはなんとも皮肉だ。
(文=編集部)

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