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「女性のみに再婚制限」違憲判決は当然?「子供の親を推定する」とは何か?論理と問題点

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 12月16日、最高裁判所は15人の最高裁判所裁判官全員で構成する大法廷における弁論期日を開き、夫婦同姓を規定する民法750条の規定については合憲、女性にのみ再婚禁止期間を設ける民法733条は違憲、との判断を行いました。

夫婦別姓はなぜ合憲か


最高裁判所(「Wikipedia」より/Wiiii)
 まず、民法750条は「夫婦は、婚姻の際に定めるところに従い、夫又は妻の氏を称する」として、夫婦「同姓」を規定しています。ちなみに、ここでいう「定めるところに従い」とは、戸籍法74条の「婚姻をしようとする者は、夫婦が称する氏を届書に記載する」旨の規定を指しています。このように、結婚する男女は、結婚する際に夫か妻どちらかの姓を届け出て「同姓」を名乗ることとなります。

 したがって、職場での取引先との関係や、同僚、上司との関係からそれまでの姓を事実上使い続けるといった、いわゆる「通称」と異なり、法的にはどちらかの姓を名乗らなければなりません。

 今回、法的な夫婦「別姓」を認めていない民法や戸籍法の規定が、夫も妻も「個人として尊重される」と規定する憲法13条や、結婚に関する平等などを規定する憲法14条1項、24条2項などに違反するのではないか、ということが争われたようです。

 この点、最高裁判所は「夫婦別姓を認めない民法の規定は合憲」としたようですが、結論からいうと、夫婦の「別姓」を認めるのが良いことかどうかは別として、最高裁判所の判断としては予想通りの判決と考えることができます。

 なぜなら、形式的には「日本という国における家族制度のあり方」については、裁判所、すなわち司法府が決めることではなく、あくまで国民の代表である国会、すなわち立法府が決めるべきことだからです。

 そもそも、今回の裁判は富山県在住の方などが「夫婦の別姓を認める法律を制定(改正)しない国のせいで精神的な損害を被った」ことを理由として始めたものですが、夫婦がどういう姓を名乗るかといった「家族制度」のプランニングは、選挙で選ばれたわけではない裁判官ではなく、政策やマニュフェストを掲げて選挙で選ばれた国民の代表である国会が、国民の意見をしっかりと聞きながら決めるべきで、一つの裁判だけで決められるような事柄ではないからです。

 実質的にも、内閣府が平成24年12月に行った世論調査では、「夫婦の『別姓』を認める必要はない」旨の意見が36.4%、「希望すれば夫婦の『別姓』が認められるような法律に改正してもよい」旨の意見が35.5%、「通称をどこでも使えるような法律に改正してもよい」旨の意見が24.0%です。