ビジネスジャーナル > 企業ニュース > 軽減税率、トンデモなトラブル多発!  > 3ページ目
NEW
垣田達哉「もうダマされない」

軽減税率、ギャグみたいなトンデモないトラブル多発!死ぬほど面倒くさい迷惑&紛争

文=垣田達哉/消費者問題研究所代表
【この記事のキーワード】, , ,

お母さん「ハンバーガーはテイクアウト、ジュースは店内で」

レジ係「ハンバーガーは8%ですが、店内で飲むジュースは10%になります。消費税が違うので、セット販売はできません。別々に注文いただくことになりますので、飲み物は10%になります」

お母さん「じゃあ、ハンバーガーだけでいいです」

・ケース2

 お母さんと子どもがテイクアウトで商品を購入後、店内の席が空いたのでそこに座って食べていた。するとトレイにハンバーガーを乗せたお客が歩み寄ってきて、「テイクアウトの人は店内で食べてはいけないんですよ。私は外食として消費税10%を払ったので、席を譲っていただけますか」と言われたので、そうせざるを得なかった。

・ケース3

 テイクアウト用容器に入っていたハンバーガーを店内で座って食べていた人に、トレイにハンバーガーをのせた客が近寄ってきた。

トレイの客「テイクアウト商品を店内で食べたらいけないんだぞ。さっさと席を空けろ」

座っている客「ハンバーガーはテイクアウトだけど、コーヒーは店内で飲むために買ったので、コーヒーの消費税10%はちゃんと払った」

トレイの客「コーヒーだけじゃなくて、ハンバーガーも食べているじゃないか。それは違反だろう」

 テイクアウト商品を店内で食べると脱税になる。客同士で、あるいは店員と客との間でこうしたやり取りが発生する可能性は十分にある。

・ケース4

トレイの客「(席に座っている客に向かって)持ち帰り容器に入れたものはテイクアウトだ。席立てよ!」

座っている客「この店のコーヒーは、外食もテイクアウトも使い捨てのカップだ。俺は店内で飲もうと買ったんだ」

トレイの客「じゃあ、レシート見せろ!」

座っている客「レジでレシートはいらないって言ったからない。それに、コーヒーをちゃんとトレイに乗せているじゃないか」

トレイの客「それは前の客が置いていったものだろう」

 法律上では、店に返却する容器に入れなければ外食に該当しないとされる可能性がある。トレイにのせたことが外食の証になると、コーヒーだけ外食で購入しハンバーガーなどの商品をテイクアウトしトレイにのせれば、何が外食に該当するかわからなくなる。

 そうなると、コーヒーなどの飲料、フライドポテト、ハンバーガー、フライドチキンなど、客が店内で飲食する場合はすべて返却する容器に入れなければならない。単品はもちろん、ハンバーガーとコーヒーのセットであっても、両方とも返却する容器に入れないと、外食とテイクアウトの区別がつかなくなる。

垣田達哉/消費者問題研究所代表、食品問題評論家

垣田達哉/消費者問題研究所代表、食品問題評論家

1953年岐阜市生まれ。77年慶應義塾大学商学部卒業。食品問題のプロフェッショナル。放射能汚染、中国食品、O157、鳥インフルエンザ問題などの食の安全や、食育、食品表示問題の第一人者として、テレビ、新聞、雑誌、講演などで活躍する。『ビートたけしのTVタックル』『世界一受けたい授業』『クローズアップ現代』など、テレビでもおなじみの食の安全の探求者。新刊『面白いほどよくわかる「食品表示」』(商業界)、『選ぶならこっち!』(WAVE出版)、『買ってはいけない4~7』(金曜日)など著書多数。

軽減税率、ギャグみたいなトンデモないトラブル多発!死ぬほど面倒くさい迷惑&紛争のページです。ビジネスジャーナルは、企業、, , , の最新ニュースをビジネスパーソン向けにいち早くお届けします。ビジネスの本音に迫るならビジネスジャーナルへ!