NEW

「映画には過去も現在もない」シネマヴェーラ渋谷館主が明かす、名画座経営10年の信念

【この記事のキーワード】

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

【リアルサウンドより】

 2016年1月に、開館10周年を迎える“名画座”シネマヴェーラ渋谷。その館主であり弁護士でもある内藤篤氏が、シネマヴェーラ10年の軌跡を綴った回顧録『円山町瀬戸際日誌』(羽鳥書店)を上梓した。エンタメ関連に詳しい弁護士ではあったものの、劇場経営はまったくの素人だったという内藤氏は、どのような思いのもと自ら名画座を立ち上げ、さまざまな逆風が吹くなか、それを10年間維持することができたのだろうか。リアルサウンド映画部では、このタイミングで内藤氏を直撃。名画座経営を通じて見えてきたものはもちろん、デジタル化を含めた、名画座を取り巻く最近の状況、そして名画座の意義や魅力に至るまで、さまざま質問をぶつけてみた。

「名画座がなくなるということに、個人的な危機感が募った」

――まずは改めて、シネマヴェーラ開館の経緯から教えていただけますか?

内藤篤(以下、内藤):映画好きが高じてというのが、いちばん簡単な理由です。僕は映画好きのなかでも旧作好き、名画座好きというところがあったので、90年代から00年代にかけて、名画座がだんだん減って来て……自分もそのぐらいの年には、なかなか名画座に日常的に通えるような年齢でもなかったんですけど、名画座がなくなるということに関しては、妙に個人的な危機感が募ったんです。「これはどうにかしなければならぬ」って。もちろん、そんなことを思っているだけではどうにもならないので、「それだったら、自分でやってしまえ」みたいな。そんな感じでした。

続きはこちら