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安達裕哉「仕事ができるやつになる最短の道」

●●ができる人は仕事で信用できる!ダメ新入社員にはこれをさせろ!

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「Thinkstock」より

 世の中には、2通りの人がいる。雑用を嫌々ながらやっつけでやる人と、丁寧にやる人だ。

 もちろん誰も雑用などやりたいはずもなく、進んで引き受ける人は奇特である。だが、「いずれにせよ誰かがやらなければならない」という時に取る態度によって、その人が信用に値する人物かどうかわかる。

 筆者がそれを体験したのは数年前、ある製造業の会社を訪問した時のことだ。

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『仕事ができるやつになる最短の道』(安達裕哉/日本実業出版社)
 その会社は、とにかく現場をきれいにすることに固執していた。製造業で働いている人ならばよくご存じだと思うが、現場のきれいさ、整理整頓のなされ方を見ると、その会社の技術力や品質はほぼわかる。

 そのことを熟知しているのか、その会社も「現場がとてもきれい」であった。

「現場がとてもきれいですね」と率直な感想を言うと、経営者は「ありがとうございます。でも、まだこんなレベルでは世界で戦えません」と答え、続けて「新しく会社に入ってくる社員の意識改革が大変なのです」と語った。

 筆者は、その意味するところを詳しく聞いた。

経営者:古い考え方かもしれませんが、私どもの会社では「雑用をとにかく丁寧にやる」ということを徹底しています。それが新しく入った社員にはなかなかわかってもらえない場合もあり、苦労しています。

筆者:「雑用を丁寧に」ですか。

経営者:そうです。雑用を丁寧にやる人は信用できます。

筆者:それは、なぜでしょうか。

経営者:いくつか理由があります。ひとつ目は、つまらない仕事でも丁寧にできるということは、その人に仕事を自発的に面白くできる能力があるといえます。

筆者:確かにそうかもしれません。

経営者:そのような能力のある人は、何事も途中で投げ出したり、不平不満を言って周りを困らせたりはしません。

 2つ目は、「神は細部に宿る」を体現しているのです。製造業は特にそうかもしれませんが、品質を大きく左右するのは製品の中心部ではなく、細部のつくり込みです。もはや製品の差別化は機能ではなく、細かいところに驚きがあるかどうかです。「こんなところまで丁寧につくってあるのは素晴らしい」という声が聞けるかどうかといってもいいでしょう。そのような観点で見ると、雑用を丁寧にやる人は細かいところまで手を抜かないといえますから、賞賛すべき能力です。