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SMAP謝罪、ジャニーズ事務所批判は法的に間違い?「売れたから独立」は許されない?

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東京・港区のジャニーズ事務所(撮影=編集部)
「僕たちのことでお騒がせしてしまったことを申し訳なく思っております」(稲垣吾郎)


「本当にたくさんの方々に心配をかけてしまい、そして不安にさせてしまい、本当に申し訳ございませんでした」(香取慎吾)

 1月18日の『SMAP×SMAP』(フジテレビ系)で生中継されたSMAPの「公開謝罪」が波紋を呼んでいる。一連の解散騒動を受け、この日は初めて5人そろって騒動について口を開いたが、具体的な説明は一切なく、出てきたのは冒頭のようなお詫びの言葉のみだった。

 放送中から、インターネット上では「まるで公開処刑のようだ」「誰に対しての謝罪なのかわからない」「ジャニーズ事務所が強制しているのではないか」といった声が噴出しており、「独立・解散」から一転、事実上の「存続」が表明されたことに「ブラック企業の退職妨害にも通ずる」「事務所がここまで支配するのはいかがなものか」といった見解も見られる。

 弁護士は、この件をどう見たのか。弁護士法人ALG&Associates執行役・弁護士の山岸純氏は「労働問題に詳しい弁護士の方の中には、ブラック企業になぞらえて批判的なことをおっしゃっている方もいます。しかし、芸能問題に携わる立場からすると、『それもどうかな』と感じます」と語る。

芸能人と芸能事務所の特異な関係


「そもそも『タレント』『俳優』『歌手』といった、『自らの芸能を商品として稼ぐ方々』、つまり『芸能人』と呼ばれる方々と、彼らのマネジメントを行う団体、つまり『芸能事務所』と呼ばれる団体は、

(1)芸能事務所が芸能人に対し、テレビに出演したり、コンサートで歌ったりするというタレント業務を依頼し、その対価として報酬を支払う

(2)他方で、芸能人は芸能事務所に対し、自らの芸能の育成やマネジメントを依頼する

という、双方向的な依頼関係があります。これらが、よく世間で『タレント・マネジメント契約』『専属契約』と呼ばれるものです。

 この契約は、雇用契約のように『誰かから雇われて仕事をする』『労働をしてお金をもらう』といったものではなく、あくまで自分の判断に基づいて、自分の能力に従って業務を行う点に特徴があり、業務を行うに当たって依頼者から指揮命令を受けるようなことはありません。

 実際、芸能人は事務所から『このドラマに出演してください』『今度、こういうコンサートを行います」という依頼はありますが、『こういう演技をしてください』『こういうふうに歌ってください』といった指揮命令を受けることはありません。

 なぜなら、芸能人はあくまで自らの『芸能』という能力で商売をしているわけで、お笑い芸人でいえば『ネタ』、歌手でいえば『歌い方』、俳優でいえば『役づくり』に指揮命令を受けるのは本末転倒なわけです。

 もちろん、出演するテレビ番組やイベントなどは事務所が指定するため、それをもって『命令』と考えることもできます。しかし、それらはあくまで芸能人を『売り出す』ためのマネジメントの一環にすぎず、会社で上司が部下に対して『この仕事を、いつまでに、こういうクオリティで仕上げて』と指示することとはまったく異なります」(山岸氏)