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中西貴之「化学に恋するアピシウス」

肉を食べないと生命維持の根幹に危険!脳機能低下やうつ、疲労蓄積の原因に

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牛肉には疲労回復の効果がある?


 牛肉配合の餌で育てたマウスと植物性の餌で育てたマウスを、プールに入れて強制的に泳がせた後、鉄棒につかまらせて、どれくらいの時間ぶら下がっていられるかを測定した実験があります(餌は摂取カロリーを同一に調整)。

 その結果は予想通りで、牛肉を食べて育ったマウスのほうが長時間ぶら下がっていられました。では、この時マウスの体内では何が起きているのでしょうか。

 血液中の血糖値、中性脂肪、遊離脂肪酸、乳酸などを測定したところ、牛肉を食べて育ったマウスは、運動をしてもこれらの値があまり変化しないことがわかりました。特に血糖値については、30分間泳がせた時、牛肉を食べていないマウスは著しく低下するのに対し、牛肉を食べて育ったマウスの低下はわずかでした。

 さらに、植物性の餌で育てたマウスは、実験後に乳酸値が大きく低下していました。乳酸は運動によって分解され、「糖新生」といわれる仕組みによって、グリコーゲンなど糖の原料になります。つまり、牛肉を食べなかったマウスは運動によって血液中の成分バランスが大きく狂い、生きるためには肝臓に蓄えられた炭水化物や乳酸をエネルギーとして使用しなければならなかったことを意味しています。

 これらのことから、牛肉にはエネルギーの燃料タンクを大きくする働きがあり、疲労してもすぐに燃料が供給されるため、疲労回復に役立つと考えられます。
(文=中西貴之/宇部興産株式会社 環境安全部製品安全グループ 主席部員)

【関連書籍】
食べ物はこうして血となり肉となる~ちょっと意外な体の中の食物動態~』(技術評論社/中西貴之)

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