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超優良企業・キヤノンの凋落…老害・御手洗会長、責任取らず20年居座る異常さで皇帝扱い

文=編集部
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 アクシスは1984年の設立で、ネットワークカメラを世界で初めて実用化した。ネットワークカメラは遠隔地から街頭や工場内などを監視する機器だ。179カ国・地域に進出し、14年12月期の売上高は770億円に上る。

 ネットワークカメラ市場の規模は4600億円だが、周辺機器を含めると1兆6000億円で、18年には3兆円近くになるとみられている。キヤノンは自社のカメラをアクシスに供給し、相乗効果を高める。

 キヤノンは5兆円の売上目標を当初の10年から15年まで5年間延長したが、それも達成できなかった。御手洗氏は、その責任を取らず20年まで再延長することにした。1月27日、キヤノンは真栄田雅也専務を社長兼COO(最高執行責任者)に昇格させる人事を発表したが、御手洗氏は会長兼CEOにとどまるため、実質的な経営トップは御手洗氏のままだ。

社長時代は8期連続で最高益を更新

 御手洗氏は1961年に中央大学法学部を卒業後、叔父である御手洗毅氏らが創業したキヤノンに入社。23年間米国に駐在し、後半の10年間はキヤノンU.S.A.の社長を務めた。95年、毅氏の長男の肇氏が急逝したため、キヤノンの社長に就任した。2006年までの11年間、社長として経営を主導した。

 御手洗氏の経営手法は驚くほど地味である。カリスマ性もなければ、周囲が驚くような奇手奇策は一切ない。絵になるような名経営者像とは、ほど遠い。利益最優先を徹底し、製造業の本分である「ものづくり」を極めた。製造業の経営者の模範的な優等生である。

 事業の「選択と集中」を実践した。パソコンなどの赤字事業から撤退し、プリンター向けのインク、トナーカートリッジなどのオフィス機器とデジタルカメラに経営資源を集中。その結果、連結決算の営業利益、経常利益、当期利益は8期連続で最高益を更新した。

 御手洗氏の社長時代の実績は申し分ない。デジタルカメラは世界ナンバーワンになった。在任中に連結売上高は1.5倍、営業利益は2.6倍に拡大。営業利益率は15.5%と欧米の有力企業に引けを取らない水準に引き上げ、株価は4倍強にはね上がった。時価総額(株価×発行済み株式数)は、製造業でトヨタ自動車に次いで第2位になったこともある。キヤノンはエクセレント・カンパニーの代表選手となり、御手洗氏は名経営者と賞賛された。

BusinessJournal編集部

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