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総額5億円「パチンコ屋」と「引っ越し屋」 が対決!「こんなところで負けられない」が、世の中甘くはなく……

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 今週「総額5億円」という、とんでもない額を巡った“パチンコ屋”と“引っ越し屋”の対決が話題になっている。

 というのも、今週の京都競馬のメインレースきさらぎ賞(G3)に出走するサトノダイヤモンド(牡3)とロイカバード(牡3)の2頭の購入金額が、合わせて5億円近くにも上る“超豪華対決”だからだ。

 そして、サトノダイヤモンドの馬主がパチンコ・パチスロメーカーの大手セガ・サミー(よって正確にはパチンコ屋ではない)の社長・里見治氏であり、ロイカバードの馬主がアート引越センターでおなじみのアートコーポレーションの元会長・寺田寿男氏である。

 だから、この戦いは“パチンコ屋”と“引っ越し屋”の対決なのである。

 今週、競馬マスコミはこの「総額5億円対決」をこぞって報道。もちろん、このバカ高いお馬さんならぬ“お坊ちゃん”2頭の対決に注目が集まっている。ただ、実はこの2頭デビュー戦で、すでに初対戦を済ませているのだ。

 その時は見事デビュー勝ちを収めた“パチンコ屋”代表のサトノダイヤモンドに軍配が上がり、“引っ越し屋”代表のロイカバードは2着。だからこそ、各マスコミは今週末のきさらぎ賞で第2ラウンドなどと報じている。

 ただ、僭越ながら筆者から言わせてもらえば“第3ラウンド”である。

“パチンコ屋”と“引っ越し屋”の第1ラウンドは、遡ること3年前、2013年の8月のことだ。日本最大の競走馬セリ市『セレクトセール』がその舞台。ちなみに勝者は、同セール最高額の2億5200万円(税込み)で落札されたロイカバードだ。

 毎年、億単位の金が動いて話題になるセレクトセールは、その結果もマスコミに大きく報道される。中でも特に注目を集めるのが“最高落札額”を記録した馬であり、当然ながら落札者も大々的に報道されるのだ。

 つまり、ある会社の重役が、このセレクトセールで何億という“最高落札額”を叩きだせば、我々一般市民は「この会社は、道楽に何億円も投資できるほど儲けているのか」と思うもの。この宣伝効果は下手なCMより、よっぽど効果的だ。

 ちなみに“パチンコ屋”代表のサトノダイヤモンドも2番目に高い2億4150万円(税込み)という超高額で落札されているが、その報道はスズメの涙程度か……。やはり注目度は“引っ越し屋” 代表のロイカバードとは比べ物にならなかった。

 たかが1050万円差(“たかが”ではないが)で、えらい差である。

 第1ラウンドはロイカバード、デビュー戦だった第2ラウンドはサトノダイヤモンドがそれぞれ勝った。したがって今週末の第3ラウンドは1勝1敗のタイで迎える。果たしてどちらが勝つのか……と言いたいところだが、当然ながら競馬は2頭だけで走るものではない。

 ましてや対決の舞台きさらぎ賞は、1着賞金が3700万円も出る重賞だ。これまでのレースとはレベルが違うし、他の出走馬だって目の色を変えてくることに間違いはない。

 中でも、サトノダイヤモンドとロイカバードの2頭と同じディープインパクトを父に持つレプランシュ、デビュー戦を楽勝したロワアブソリューは2頭にとって要注意の存在だろう。

 しかし、お互い2億円を軽く超える購入額を考えれば、仮に3700万円を稼いだところで全然回収できていない。つまり、「こんなところで負けられない」というのが本音だろう。

 確かに競馬は、G1を勝てば一躍有名になるだけでなく、1億円程度の賞金も転がり込む夢溢れる世界だ。しかし、当たり前の話だが世の中そう甘くない。

 かつて「フサイチ」の冠名で有名だった実業家・関口房朗氏が、4億9000万円という目の玉が飛び出そうな金額で購入したザサンデーフサイチ。自身が出演した日本テレビ系列『ザ・サンデー』に因んで馬名を付けるなど話題を呼んだが、ほぼ活躍できず……。

 さらに関口房朗氏は競馬で金を使い過ぎたか、ザサンデーフサイチが現役中にもかかわらず、その所有権を裁判所に差し押さえられるという悲しい結末を迎えている。

「総額5億円」の“パチンコ屋”と“引っ越し屋”の対決は大いに結構だが、お二人とも道楽はほどほどにして頂きたいものである。