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新将命「ビジネスの原理原則」

サラリーマンの8割を覆う「疲弊感」病…なぜあの会社の社員は「不満」がないのか

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「Thinkstock」より
 およそビジネスに携わる人なら誰でも知っている「PDCA」という略語がある。「PLAN(計画)」「DO(実行)」「CHECK(評価)」「ACT(改善)」のマネジメントサイクルを回すことであり、経営の基本中の基本である。私はこれとは別に、経営者、それも経営者のPDCAというものがあると考えている。


 Pは「PASSION(情熱)」である。心の中に志がある。わが社を持続可能性(サステナビリティ)の高い会社に育て上げることにより、「世のため人のため」に役に立ちたいという強い思いである。そこには単なる短期利益の追求を超えた大義がある。経営者に求められる一丁目一番地ともいうべき最大の条件は情熱である。強い情熱のない人は、経営職に就いてはならない。社員を含むステークホルダー(利害関係者)を不幸に追い込むことになる。

 Dは「DIRECTION(方向性)」である。私の長年の経験から言うと、日本の企業で働くサラリーマンの80%以上は「疲労感・疲弊感・閉塞感」という心の病気にかかっている。私はこれを「平成の3H」と称している。

 ほとんどのサラリーマンがこの3Hに悩んでいる原因は何かを調べてみると、理由は極く簡単で明瞭である。

 彼らの上司や経営者が、方向性を示していないということだ。方向性を示さずに何をやっているかというと、「今年の売り上げ、今期の利益」という、短期目標の追求である。社員は、目の前に不平や不満の材料が数多くあっても、トンネルの先のほうに希望、期待、喜び、楽しみという光が見えれば、文句や不満は激減する。

 トンネルの先の光とは方向性のことで、その方向性の中身は「理念・目標・戦略」の3点セットである。戦略を具体的に落とし込むと戦術になる。多くの経営者や管理者は戦術に汲々(きゅうきゅう)としていて、その前に方向性を語ることを忘れている。方向性のない仕事はノルマと化する。そこにはやりがいも達成感も生まれない。やらされ感が伴い、ひいては「平成の3H」に陥る。

 CはCOMMUNICATION(コミュニケーション)である。優れたリーダーは優れたコミュニケーターである。コミュニケーションにより自分の思いを正しく社員に伝え、説得し納得させることにより人を動かすことができる。人は説得されると頭で理解する。納得は心でする。いわゆる「腹落ちであり」「腑に落ちる」である。人は説得されても動かない。納得して初めて行動を起こす。「職場の失敗の80%以上はコミュニケーションの不備に起因する」という言葉もある。

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