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ジョニー・デップはなぜ醜悪な犯罪者を演じる必要があったのか?

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【リアルサウンドより】

 30年間にわたり特定の犯罪組織と裏でつながって協力し合っていたという、アメリカ連邦捜査局(FBI)史上最大の不祥事。実際に起きたその内幕を映画化したのが、本作『ブラック・スキャンダル』だ。主演のジョニー・デップが演じるのは、イタリアン・マフィアなど競合する勢力の情報をFBIに「告げ口」することでライバルを退け、裏社会での地位を高め非合法ビジネスを拡大した犯罪王、ジェームズ・バルジャー(通称:ホワイティ)である。

 この男、とにかくおそろしい。はじめは、チンピラに毛が生えた程度の情報屋として、FBIからも甘く見られていたが、次第にFBI内部の弱みを握り、担当捜査官やその家族を脅し、私利私欲のために彼らを意のままに動かすようになっていくのだ。少しでも反抗的な人間は、敵・身内関係なく次々に殺し、自己保身のためには、女性でも容赦なく残忍な方法で殺害していく。その矮小的な部分も含め、まさに純粋悪。現代の鬼である。

 本作『ブラック・スキャンダル』は、このホワイティを演じるジョニー・デップの鬼気迫る演技が話題だ。『ブロウ』や『パブリック・エネミーズ』などで、実際の犯罪者を演じてきたジョニー・デップだが、その中でも今回の凶悪さは比較にならず、ホワイティ本人に似せた禿げ上がった頭と、黒ずんだ歯をテラテラと光らせながら不気味に笑う姿には、彼のファンでも顔をしかめてしまいそうなほど、人間味を感じさせない醜悪さがある。今回は、ハリウッドのトップ俳優として人気を極めたジョニー・デップが何故この役を演じたのか、その理由を探っていきたい。

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