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安藤サクラの演技は“暗闇の中のジェットコースター” 女優・大塚シノブが圧倒的な個性に迫る

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【リアルサウンドより】

 映画『百円の恋』で自堕落な女がボクシングと恋を通して成長していく様を好演し、本年度の日本アカデミー賞「優秀主演女優賞」に選ばれた安藤サクラ。『愛のむきだし』『ケンタとジュンとカヨちゃんの国』『かぞくのくに』『0.5ミリ』など、数々の作品で高い評価を得ている彼女の魅力は、どんなところにあるのか。同じく女優として活動する大塚シノブが、その魅力を探る。

 安藤サクラ、私は彼女の存在が好きだ。演技を多少なりとも知っていると、それを語るのはおこがましい気もする。なので本来、役者評は書きたくないと思っていたのだが、彼女については別だ。それでも書いてみたい!と思ってしまう。彼女を見ていると、もちろん役者ではあるのだが、なぜかアートでも見ているような感覚にもなる。そしてなぜか最高!天才!と毎回叫びたくなる。音楽で例えると、ジャンルで言うならパンクみたいなところだろうか。クラシックでもポップスでもなく、決して万人受けではないかもしれないけれど、コアなファンも多いのではないかと思う。

 今の時代、演者に求められているのは個性である。多くの作品が出回る中、観る側の目も肥えてきて、予定調和の演技ではどこか飽き足らなくなってきている。分かる人には、それが分かってしまう。だからこそ、顔面、雰囲気先行の傾向がある中で、突出した個性を持っている者は強い。彼女の魅力は、そのうらやましいほどに圧倒的な、唯一無二な個性だろう。顔面偏差値が高い女優は多いが、演技に個性のある女優は圧倒的に少ない。

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