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【フェブラリーS直前】度肝を抜いた最強「ダート馬」列伝(後編)

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21日は、東京競馬場で第33回フェブラリーステークスが行われる。冬のダート王決定戦といわれるこのレースを前に、数々の伝説を作った砂の王者達を振り返ってみたい。今回は【前編】に続いて誰もが納得する3頭を紹介しよう。


クロフネ
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父:フレンチデピュティ
母:ブルーアヴェニュー
厩舎:松田国英
馬主:金子真人
獲得総賞金:約3億7023万円

 アメリカで生産された外国産馬で、江戸時代後期にアメリカから来港したペリー率いる「黒船」が馬名の由来。3歳時はNHKマイルカップ(G1)を優勝するも東京優駿(日本ダービー)は5着。秋はダート路線に進んで初戦の第6回武蔵野ステークスをレコード勝ちで9馬身差の快勝。続く第2回ジャパンカップダート(G1)では前年の最優秀ダートホースであるウイングアローに、こちらもレコード勝ちで7馬身差の圧勝と圧倒的な力を見せつけた。その後残念ながら怪我で引退。2001年最優秀ダートホース受賞。産駒ホワイトフーガがフェブラリーステークスに出走予定。2012年優駿9月号に掲載された「距離別『最強馬』はこの馬だ!」ではダート部門で1位に選ばれている。


ホクトベガ
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父:ナグルスキー
母:タケノファルコン
厩舎:中野隆良
馬主:金森森商事
獲得総賞金:約8億8812万円

 今回選出した6頭で唯一の牝馬。一般的にパワーが必要とされるダートは圧倒的に牡馬が強く、牝馬で牡馬と互角に戦える一線級の馬は少ない。デビュー戦はダートで圧勝するも芝路線に進み、4歳秋(現表記で3歳)にエリザベス女王杯(G1)を優勝。その後不振が続くが1995年に出走した地方交流重賞のエンプレス杯で2着に18馬身差(3秒6)の大差を付ける圧勝。さらに牡馬を相手にダート重賞9連勝の快挙を達成。1996年最優秀ダートホース受賞。1997年第2回ドバイワールドカップに招待され出走。同馬はこれが引退レースだったがレース中に転倒、競走を中止し予後不良と診断されこの世を去った。2012年優駿9月号に掲載された「距離別『最強馬』はこの馬だ!」ではダート部門で2位に選ばれている。


トランセンド
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父:ワイルドラッシュ
母:シネマスコープ
厩舎:安田隆行
馬主:前田幸治
獲得総賞金:約6億3352万円

 本格化は4歳秋。初のG1挑戦となったジャパンカップダート(G1)を勝利し、翌年のフェブラリーステークス(G1)も優勝。東日本大震災のあとに行われた第16回ドバイワールドカップ(G1)に出走して日本馬ヴィクトワールピサの2着に好走、史上初の日本馬によるワンツーフィニッシュとなった。ダートを主戦とする日本の馬がドバイワールドカップで2着に好走したのは過去にも例のない快挙であった。帰国初戦となるマイルチャンピオンシップ南部杯(Jpn1)優勝、ジャパンカップダート(G1)では史上初の二連覇を達成。JRAダートG1レースを3勝するなど「超越」の意味を持つ馬名が示すとおり素晴らしい成績を残しで種牡馬となった。2011年最優秀ダートホース受賞。今年いよいよ産駒がデビューする。


 いかがだっただろうか。ベテラン競馬ファンにとって20年前に活躍したホクトベガは懐かしく、また圧倒的な強さを見せつけたクロフネ、そして震災後の日本に勇気を与えたトランセンドの勇姿も思い出されることだろう。

 週末のフェブラリーステークスはホッコータルマエの回避は残念だがコパノリッキー、ノンコノユメといった実力馬が多数出走する。どんな「砂のドラマ」が待っているか、ぜひライブで楽しんでもらいたい。