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ないない尽くしの鳥取の真実…ドンキもセブンも松屋もiPhone正規修理店も三菱銀も

文=中西みほ
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ないない尽くしの鳥取の真実…ドンキもセブンも松屋もiPhone正規修理店も三菱銀もの画像1鳥取砂丘(「Wikipedia」より/Hashi photo)

「メガバンクの三菱東京UFJ銀行がない」

iPhoneの正規修理店がない」
「ドン・キホーテがない」

 日本一人口が多い東京都から日本一人口が少ない鳥取県へきて、約半年が過ぎた。鳥取らしいステキな場所を見つけることができた半面、「なんでやねん」と鳥取に諦めといら立ちを感じることも比例して多くなってきた。

(ちゃんとした)映画館がない

「聞いてくださいよ。鳥取市には、あの『アナと雪の女王』がこなかったんですよ」と、知り合った鳥取の方が得意気に話してくれた。確かに、これはある意味で鳥取の自慢できる点だ。「じゃ、どうやって観るの?」と聞くと、「車で1時間かけて隣町の倉吉に行くか、2時間かけて米子に行くか、がんばって3時間かけて神戸に出ます」。

 もちろん鳥取にも映画館はある。ちなみに昨年12月に公開された『スター・ウォーズ/フォースの覚醒』は鳥取でも上映されたが、字幕版はなく吹き替え版のみであった。イオンにでさえ、イオンシネマがない鳥取市。文化的に置いていかれているから、平井伸治知事の寒いギャグがウケるのであろうか。

買い物は車で3時間かかる神戸へ遠征する

 セブンイレブンがないやら、ドンキがないやら、ないない尽くしのイメージがある鳥取だが、ユニクロもあるし、松屋はないが吉野家はあるし、ヨドバシカメラはないがヤマダ電機はあるし、一応生活するために基礎的なものを揃えることはできるが、それ以上の物質的欲望を満たせる生活をすることはできない。

 家電製品を“選ぶ”ことができず、若者がファッションを楽しむ場所がない。イオンに行けば、ユニクロもGUもあるが、「鳥取にブランド店が出店することもあるのですが、すぐ撤退するんですよね」と、鳥取のOLは嘆息する。確かに、街を見渡せばチェーン店より個人経営のブティック店が多い。

「だから、私たちは神戸に買い物へ行きます。一般的に鳥取の人は量販店の価格で服を購入する意識が根付いているので、ブランドには手を出さないんですよ」(同)

 その理由は最低賃金にあると思われる。これは鳥取に限ったことではないが、沖縄、宮崎、高知と並んで全国最低賃金693円を更新中だ。ちなみに東京は907円、大阪は858円、福岡は743円と続く。ここらと比べても仕方ないので、お隣の島根を見ると、696円と若干リードされている。ちなみに、東に隣接する兵庫は圧倒的な差をつけ794円。堂々と労働局の前には「最低賃金693円」の垂れ幕が掲げられており、羞恥心はないのかと疑問を抱く。

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