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鈴木領一(すずりょう)のビジネスの超ヒント!

18時退社、連続9日有給、分厚い手当…でも売上は前年比332%の超優良企業

文=鈴木領一/ビジネス・コーチ、ビジネスプロデューサー

 もうひとつは「メンテナンスブック」である。発電設備を購入した顧客とは、20年間の付き合いをしていくことになる。その間、メンテナンスを行わなければ発電量が下がり、当初予定していた利回りも確保できなくなる。それを回避するため、リコーの子会社でIT機器等の販売・保守を行うリコージャパンの協力で24時間の監視体制を整えた。ウェブカメラも設置し、顧客は自分のパソコンやスマートフォンで設備の状態をいつでも確認できる。さらに発電量も常に報告される。

 定期メンテナンスも行われ、万が一設備にトラブルがあれば48時間以内に全国どこでも保守要員が駆けつける。「これが他社にできないことなのです」と丸林氏は胸を張る。

「太陽光発電は、当初メンテナンスフリーというイメージで登場しました。つまり、太陽光発電はメンテナンスもしなくても、ずっと安定的に電力が供給されるという謳い文句だったのです。しかし現実はそうではなく、メンテナンスをしなければ確実に発電量は下がります。悪徳業者は、これを絶対に言わないのです。楽して儲けてメンテナンスもせずに逃げ切ろうと考えている業者が多すぎます。これは今後大きな訴訟問題となるでしょう」(同)

 アースコムを信用して電話ですぐに申し込む人も多いという。「だからこそ丁寧な説明が必要なのです」と丸林氏は語る。

「弊社では、対面でご説明することを原則としています。潜在的なリスクを認識されていないお客様もいらっしゃいますので、十分ご理解いただけるまで、とことんお話しさせていただきます。ご来社いただいて、会社の姿勢をご覧になって、ご希望であれば太陽光設備の現地にもご案内いたします。『詳しい話はいいよ』と言われるお客様にも、必ず『リスクブック』と『メンテナンスブック』をお渡ししています」(同)

 アースコムのきめ細やかなサービス提供は、人から人に評判が伝わり、現在はほとんど営業をしなくても口コミで顧客が広がっているという。実に理想的なビジネスである。

従業員の働きやすい環境整備

 またアースコムは、従業員に対する姿勢も高く評価されている。「多様な働き方実践企業」として認定されたほか、いわゆる「ウーマノミクス」への取り組みも積極的だ。

「弊社は女性社員が多く、女性が働きやすい職場環境に力を入れています。子育て中の女性が働きやすい環境を重視することで、独身女性にとっても働きやすい環境になるよう心がけているほか、女性管理職の育成も行っています。また、家族手当や母子家庭手当、出産手当、バースデー休暇、結婚記念日休暇、9日間連続有給休暇を採用して、仕事とプライベートをともに充実してもらうように意識しています」(同)

鈴木領一/コンサルタント

鈴木領一/コンサルタント

 思考力研究所所長。行政機関や上場企業の事業アドバイスをはじめ目標達成のためのコーチングも行っている。プレジデント誌などビジネスメディアへの記事寄稿多数。また100の結果を引き寄せる1%アクション(サイゾー刊)は、氏のコーチングメソッドを初公開した書籍で、主婦から経営者まで幅広い層に支持されロングセラーとなっている。また、出版プロデュースの活動も行い、代表作には小保方晴子氏の『あの日』(講談社刊)がある。

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