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安達裕哉「仕事ができるやつになる最短の道」

夢や将来を語っているのに、「それで今は何をやっているの?」との質問に答えられえない人々

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「Thinkstock」より

 筆者の知り合いの経営者に、「将来、◯◯をやってみたいと思っています」といった発言に対して常に「それで今は一体何をやっているの?」と切り返す人物がいる。まあ、“嫌なやつ”である。

 だが、彼の言うことは本質を突いている。彼が言うには、「やってみたい」と「やってみた」の間にはとてつもなく深く広い溝があるのだそうだ。「その2つは、まったく違う次元の話だ」と、彼は言う。

 本気か、本気じゃないかというレベルの陳腐な精神論ではない差があるのだ。

「やってみた」と「やってみたい」の埋めがたい差

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『仕事ができるやつになる最短の道』(安達裕哉/日本実業出版社)
 あるビジネスパーソンが「将来、独立したい」と言ったとき、かの経営者は「それで今は一体何をやっているの?」と聞いた。そのビジネスパーソンが「今は、独立するための勉強をしています」と答えると経営者は、「今すぐサラリーマン辞めて独立するのが一番勉強になるよ」と冷たく言い放った。

 これに対してビジネスパーソンは、「嫌なやつだ」という顔をし、「いや、ただ独立するのではなく、独立して成功しなければ意味がないでしょう。今はその時ではないのです。まだ私には人脈も知識もないので、それを手にするまでは独立できません」と言った。

 別の女性も経営者に、「将来、独立するつもりです」と言った。彼が「それで今は一体何をやっているの?」と聞くと、その女性は「すでに800万円貯めました。1年後に独立するため、今は見込みのお客さんになりそうな人を訪ねています」と答えた。彼は、「そうか、一緒にがんばろう」と、彼女に言った。

 ある学生は経営者に「英語を話せるようになりたい」と言った。経営者は「それで今は一体何をやっているの?」と聞いたところ、「英会話学校へ通おうと思います」と言う。経営者が「まだ学校にも行っていないの?」と厳しく指摘すると学生は、「今は研究室が忙しいので、どうすれば効率よく勉強できるかを考えています」と言った。

 ある高校生も同じように「英語ができるようになりたいです」と言い、経営者は「それで今は一体何をやっているの?」と聞いた。その高校生は、「2年後に、留学をするためのテストがあります。それに合格するために、留学専門のスクールに通って合格者に勉強法を聞いています。ひとりすごく親切な方がいて、今はそれをまねしています」と言った。経営者は「君は絶対合格するよ」と断言した。