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椎名民生「不動産ビジネス最前線」

5千万円の驚愕の欠陥住宅!傾きで動悸、家中に水たまりカビだらけ、一晩中騒音

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「それまではあまり病院にかかっていなかったのに、この家に住み始めるとめまい、頭痛、動悸と体調が悪くなったのです。今になってみれば、部屋が若干傾いていることが原因だと思います。断熱をしていないので夏は暑い、冬は寒い、すきま風がすごいという有様で、風の強い日は風圧を感じるほど窓がしなり、和室の障子が一晩中バサバサと音を立て、引き戸はガタガタと揺れます。屋根はペラペラなので雨が降れば雨音でテレビの音も聞こえなくなるほどです」(夫人)

 地震に強い家のはずが、洗濯機を回せば家全体が揺れる。さらにカビに悩まされている。

「エアコンの排水管をコンクリートの壁に埋めているが、壁の内部で水がたまり、あるときエアコンから水があふれだしてきたのです。排水工事で対応しましたが、壁の中に残っていた水分が地下の壁全体を腐らせ、そこからカビが発生しました。玄関の天井も雨漏りでカビだらけになりました。浴室の天井パネルに水がたまって、一気に降ってきたこともあります」(夫人)

無責任すぎるハウスメーカー

 驚愕するような欠陥の数々については、『別冊宝島 危ない不動産』(宝島社)に詳細な記述があるのでご参照いただきたい。だが、その欠陥以上に驚くべきは建築したHの対応だ。

 Hに大島氏が欠陥を指摘すると、クレイマー扱いされたという。

 02年、大島氏が監督を退任し、家にいる時間が多くなり家の不具合にも正面から向き合うようになった。

「毎日家にいるようになると、不具合だらけだと気がつくようになりました。台所、トイレの排水に傾斜がなく、よく詰まりました。なぜこんなに詰まるのかと、ことあるごとにHに連絡するのですが、こちらが費用負担する工事には積極的に動くが、欠陥が原因のH負担の修理となると対応が悪くなるのです。もっともひどかったのは、雨漏りを指摘した時に『応急処置だ』と言ってその部分にティッシュを詰めて、1年半もほったらかしにされました。こうした不誠実な対応が重なったため、何度も催促せざるを得なかったのですが、それでクレイマー扱いされていました」(大島氏)

 そして11年3月、東日本大震災が発生する。幸いにして夫妻は家にいなかったが、家は激しいひび割れが目立っていた。

「急いで帰宅すると、家の中にいた犬が外に飛び出してきました。その後の余震でも身の危険を感じるほど、ものすごく恐いです。その夏にテレビで日本建築検査研究所の岩山健一さんを知り、連絡を取りました」(夫人)

 専門家の調査によると、16カ所もの大きな欠陥が見つかったという。
(文=椎名民生)