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ゆうちょ銀行、急速に収益悪化の危険…追い込まれ銀行再編主導か

文=編集部
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 北関東で常陽=足利HDと競合している筑波銀行と第二地銀の栃木銀行との統合はありそうだ。筑波、栃木と第二地銀の東和銀行の北関東3行は地域活性化に向けた連携協定を結んだ。共同で商談会を開き、互いに取引先を紹介している。ただ3行が一緒になっても強い銀行ができるとは限らない。

 地銀再編で注目されるのは地銀協の会長人事だ。16年6月、横浜銀行頭取の寺澤辰麿会長の後任に静岡銀行の中西勝則頭取が就く。寺澤氏の前任は常陽銀行の寺門一義頭取だった。

 会長行だった横浜銀行と常陽銀行は金融庁の「広域地銀構想」に基づき再編を選択した。静岡銀行は再編に消極的な姿勢を見せているが、会長行になればそうはいかない。静岡県には、静岡銀行、スルガ銀行、清水銀行(以上は地銀)、静岡中央銀行(第二地銀)の4行がひしめくオーバーバンキング地域だ。会長行として再編の音頭を取る立場になる。

三菱東京UFJ銀行系の地銀が結集

 メガバンクが地銀再編で重要な役割を果たす。かつて都市銀行と地銀は株式の持ち合いで関係を深めていた。その後、金融の規制強化で持ち合いの解消が進んだが、日本銀行のマイナス金利導入で収益環境が悪化。メガバンクと地域銀行は再び接近した。

 三菱東京UFJ銀行は「火曜会」や「好日会」と呼ばれる組織をつくり、親密な地銀が各地にあったが、再び業務提携を視野に研究会を発足させた。関東では火曜会に千葉銀行、常陽銀行、足利銀行、好日会に武蔵野銀行が加盟している。

 群馬銀行は武蔵野銀行に食指を伸ばしている。群馬銀行は三井住友銀行の親密地銀であり、三菱東京UFJ銀行の親密地銀の武蔵野銀行と手を組むのは難しいというのが大方の金融筋の見方だ。

 親密地銀同士という視点で考えると、常陽=足利HD連合に千葉銀行、武蔵野銀行が合流するのが自然な流れだ。旧大蔵省銀行といわれた横浜銀行が主導するコンコルディアFGに対抗する三菱東京UFJ銀行系の強力な地銀グループが首都圏に誕生するかどうかが焦点になる。

 三菱東京UFJ銀行は、地銀再編の背中を押してきた。持分法適用会社である第二地銀の大正銀行は16年4月にトモニホールディングス(HD)の傘下に入る。トモニHDは第二地銀の徳島銀行と香川銀行が10年に経営統合して設立した持ち株会社だ。トモニHDは四国から大阪に進出することになる。

BusinessJournal編集部

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