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金森努「マーケで斬る」

百貨店、本格的崩壊期へ…高齢者以外は来ず、看板外しただのテナントビル化

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 今や、高齢者以外の顧客は百貨店に来ず、家族がお祖父ちゃん・お祖母ちゃんを伴ってショッピングセンターに行ってしまうのだ。そごう柏店も閉店後は16年4月に開業する予定のショッピングセンター「セブンパーク アリオ柏」に小型店として出店するという報道もある(3月8日「都市商業研究所」報道より)。

ショッピングセンターのテナント化


 ショッピングセンターへの小型店出店はそごうだけではない。高島屋は昨年10月に三井ショッピングパークららぽーと海老名に、化粧品・婦人雑貨・ライフスタイル雑貨・カフェなどを併設した新業態店「タカシマヤスタイルメゾン」を開業した。狙いは、「ショッピングセンターを訪れる“百貨店初心者”のファミリー層を取り込む事」(2015年12月13日付日経MJ記事より)だという。

 そう、長く百貨店は「手っ取り早く稼げるシニア」に力を入れすぎて、本来の主力顧客となり得る層を遠ざけてしまっていたのだ。同店は主要顧客として意識するのが30~40歳女性だ。「まずは足を踏み入れたいという雰囲気づくりにこだわった」(同)という。もはや百貨店での買い物の仕方や“お作法”から慣れてもらわねばならないほど、ターゲットと百貨店の間には距離ができていたのである。

小型店に分裂

 
 小型店を展開するのは郊外のショッピングセンターだけではない。3月9日にJR名古屋駅前に誕生した大名古屋ビルヂングの地下1階から地上2階のフロアに三越伊勢丹ホールディングスは「イセタンハウス」を出店し、流行に敏感な主婦層やビジネスパーソンに対応した商品を取りそろえるという。同社は小型店展開に力点を置いており、すでにショッピングセンターで雑貨・食品を中心に「エムアイプラザ」、ルミネなどの駅ビルに、化粧品に特化した「イセタン ミラー」、東京六本木に婦人向け・丸の内に紳士向け高感度ファッション層ターゲットの「イセタンサローネ」などを計100店出店しているという。専門性を高めてターゲットを絞り小型店展開を加速していくのは、ひとつの潮流だとみて間違いないだろう。

消えていく「百貨店」という「館」


 では、「百貨店」という「館」はどうなっていくのか。大丸・松坂屋の百貨店を運営するJ.フロント リテイリングは「マルチリテーラー戦略」を掲げている。

「パルコやプラザをグループしたうえで、キャラクターグッズ専門店やファストファッションなどの業態の異なる流通業者を入店させる戦略」(15年6月10日付日本経済新聞より)

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