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中国、ネット上で旧ソ連製戦闘機を販売→突如すべて削除の不可解

文=編集部
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中国、ネット上で旧ソ連製戦闘機を販売→突如すべて削除の不可解の画像1旧ソヴィエト連邦製の戦闘機Su-27SKM(「Wikipedia」より/Dmitriy Pichugin)

 中国のインターネット上では、高級ブランド品から家電、日用品に至るまで海外製品の転売市場が形成され、盛んな取引が行われている。そんななか、海外製の兵器を販売する者が現れて話題となっている。

 旧ソ連製の戦車や戦闘機など複数の中古兵器が、中国版Twitterといわれる「微博(ウェイボー)」で商品として出品された。出品者のアカウントに公開されているプロフィールによると、中国の大手軍事情報サイトのスタッフでウクライナ在住の中国人とされている。

 一番の目玉商品は、旧ソヴィエト連邦製の戦闘機Su-27だ。冷戦末期の1986年に運用が開始された型で、アメリカ軍のF-15戦闘機のライバルと目されている。現在でも、ロシアを中心とする旧東側諸国を中心に使用されている現役の戦闘機だ。

 ただ、出品された商品は2機のエンジンのうち左エンジンが故障しているため、飛行可能時間は10時間程度となっている。気になる価格は、日本円で約1億2000万円。

 装甲車や戦車も充実のラインナップだ。例えば、第二次世界大戦下のソ連の主力戦車で、独ソ戦で活躍した戦車T-34。ユーゴ内戦など、一部の国では1990年代まで使用されており、今も世界的に人気が高い。この商品は42年モデルだが状態は良いという。価格は約2900万円だ。

 もう少しお手頃なところでは、旧ソ連製の4人乗り装甲偵察哨戒車BRDM-2が約260万円で出品されている。水上走行も可能で、ロシアをはじめ40カ国以上でいまだ現役で運用されている。

 ほかにも、旧ソ連が初めて開発した歩兵戦闘車BMP-1が約520万円、自走式ミサイル発射装置のMAZ-543が約780万円などとなっている。

 冷戦期や第二次大戦で活躍した有名な旧ソ製兵器には世界的にマニアも多く、彼らにとっては垂涎の的だろう。一方で、旧ソ連軍の兵器は世界の闇武器市場に大量に流出し、犯罪や紛争で使用されている。その規模は、銃器だけで年間50~100億ドルともいわれている。

 これらは売買のために必要なロシア国内の手続きをすべてクリアした合法商品だというが、中国に持ち込むためには中国の法律に則った手続きが必要となるはずだ。その手続きをクリアしているのか否かは定かではない。

 実はこれらの兵器が出品されていたのは、3月17日午前までのことだ。同日午後、同アカウント上の兵器出品に関する投稿が突然すべて削除された。買い手がついて完売したのか、はたまた中国当局の圧力によるものなのか――。真相はわかっていない。
(文=編集部)

BusinessJournal編集部

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