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新見正則「医療の極論、常識、非常識」

その医者が本当にあなたを治せるのかを知る方法とは?真の評判・評価をどう知る?

文=新見正則/医学博士、医師
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 医師国家試験は毎年1回行われており、今年は9434人が受験して8630人が合格しました。合格率は91.5%でした。極論君は言います。

「学歴を詐称せずに上手につくり上げる方法は、海外留学だ。日本から滞在費と研究費を持っていけば、結構有名な海外の大学でも受け入れてくれる。そして年をまたいで留学すれば、書類上は2年間留学したことになる」

 なるほど、そんな方法もあったのですね。一方で非常識君は言います。

「自分の卒業した大学に誇りを持っていて、それを集客のために使う医師がいる。医療法人の名前に大学名の一字を入れてみたり、大学の旗のデザインを看板の中に上手に組み込んだりもしている」

 確かにそうです。人にはできれば伏せておきたい過去や、反対に実は集客に利用したい経歴などがありますね。良い医師を見つけるためには、やはり学歴はあまり重要ではありません。国家試験という資格試験に合格しているので、その後はやはり常識君が言うように、個人の資質の問題になります。

 そしてむしろ患者さんの評判が大切でしょう。しかし患者さんは、表面的なことしか判断できません。最良の手段は、上手に職員からその先生の評判を聞き出すことです。職員のなかには、「生きていくために働いているので、うちの先生には病気になっても診てもらいたくない」と内緒で思っている人もいるかもしれません。

 経歴の詐称は重大な規律違反でしょう。しかし、自分の経歴の一部を伏せることは実は問題ありません。病院のHPを見るときなどは、常識君が言うように「基本的に学歴や経歴は参考程度に見る」ぐらいで十分です。目の前の患者さんをいかに治せるかが、医師の本分なので、そこに至る過程は本当に参考程度でいいのです。医師国家試験に合格していれば、医師としての能力は基本的に担保されています。
(文=新見正則/医学博士、医師)

新見正則/医学博士・医師

新見正則/医学博士・医師

1959年生まれ
1985年 慶應義塾大学医学部卒業
1985年~ 慶應義塾大学医学部外科
1993~1998年 英国オックスフォード大学医学部博士課程
1998年~ 帝京大学医学部外科に勤務

 幅広い知識を持つ臨床医で、移植免疫学のサイエンティスト、そしてセカンドオピニオンのパイオニアで、モダン・カンポウやメディカルヨガの啓蒙者、趣味はトライアスロン。著書多数。なお、診察希望者は帝京大学医学部付属病院または公益財団法人愛世会愛誠病院で受診してください。大学病院は紹介状が必要です。

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