NEW
金森努「マーケで斬る」

新商品が売れない…コンビニやスーパー、なぜ超定番商品とPBだらけ?棚めぐる競争熾烈

【この記事のキーワード】

, ,

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

「食品業界では『10年に1つヒット商品が出せれば成功』(食品大手幹部)と言われるほどヒット商品は少ない。消費税増税を控え消費者の購買行動は刻々と変わる。変化の芽をとらえニーズを掴む販促が鍵を握る」(同)

 しかし、マーケティングは広告・販促(Promotion戦略)だけでどうにかなるものではない。やはり、商品(Product戦略)も必要なのだ。

「不」の字=ニーズに注目:ニッチで攻める明治の洋風冷蔵加工食品


 前掲の通り明治は定番シフトを行っている一方、ニッチなターゲットを狙った新商品で新市場を開拓しようと勝負を賭けている。「デイリーリッチ」ブランドの主力商品である「具だくさんクッキングソース」という商品がおもしろい。

 同商品は「野菜入りで、鶏肉やチーズを入れてフライパンで調理することでトマト煮などの洋風料理が簡単に作れる」(日経MJ<3月18日号>より)だが、簡単調理ソースの定番商品としては「味の素・クックドゥ」などがある。それに真正面から戦いを挑んで商機はあったのか。既存のクックドゥなどの商品は「具材が少なく別に揃える必要があったり和・中華の料理に偏ったりしており、具を増やした洋食の需要はあると見た」(同)という。

 ニーズのあるところには、必ず「不」の字が隠れている。具材の「不足」。洋食メニューの「不在」。そして何より、「『調理に時間はかけたくないが、出来合いの料理を出す罪悪感も感じたくない』という30~40代の共働き夫婦のニーズを探った」(同)ということが開発の原点のようだ。

 共働きゆえに時間が「不足」している、しかし夫に愛情「不足」とは思われたくない。まして、子供にレンジでチンしただけの食事を与えるのは「不憫」であると考えるターゲットのニーズを実に見事に掘り当てている。販促や商品を考える以前に、世の中の「不の字探し」をして、強いニーズを持ったターゲットを見つけ出すことが戦略としては一番重要なのである。

必要なのはニッチの積み重ね


 定番品やPBに負けて新商品は棚が取れないという問題も、工夫でクリアしている。自社のヒット商品「プロビオヨーグルト」で実績のある「スーパーの乳製品売り場の近くに専用コーナーを設け、約1500店で展開。店頭やイベントに出展しての試食販売で認知度を高める」(同)ほか、「調理に必ず必要なチーズや鶏肉の売り場に置くコラボ販売も展開する」(同)という。棚が取れなければ、つくればいいのだ。

新商品が売れない…コンビニやスーパー、なぜ超定番商品とPBだらけ?棚めぐる競争熾烈のページです。ビジネスジャーナルは、連載、コンビニエンスストアスーパー新商品の最新ニュースをビジネスパーソン向けにいち早くお届けします。ビジネスの本音に迫るならビジネスジャーナルへ!