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auとソフトバンクの2年縛り「なし」プラン、従来より高額…国の値下げ施策で料金増か

文=佐野正弘/ITライター
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auとソフトバンクの2年縛り「なし」プラン、従来より高額…国の値下げ施策で料金増かの画像2NTTドコモの新たな施策は、2年経過後に、解除料がかからない「フリーコース」と、長期割引が適用される「ずっとドコモ割コース」のいずれかが選べるものだ

 先行する2キャリアと比べメリットがあるドコモの施策は、ユーザーが流出しやすくなることから、同社にとってデメリットが大きいように思える。だが、それでもなおこうした施策を打ち出したのには、今後の市場環境の変化を見越したがゆえといえるだろう。

 というのも、総務省の要請によって、番号ポータビリティ(MNP)による乗り換えユーザーを過剰に優遇した端末割引が難しくなったことで、キャリアがユーザーの奪い合い競争を仕掛けることも難しくなりつつある。それゆえ今後、従来のようにMNPでユーザーが大きく動く可能性は年々低まると判断したことから、ドコモはユーザーフレンドリーな施策を打ち出すに至ったといえそうだ。

 確かに2年縛りの緩和がなされても、MNP競争が難しい現状ではユーザーが大きく動く可能性は低いだろう。だが最近の総務省の動向を見ていると、MNPだけでなく機種変更時も端末を大幅に割引くことは認めないなど、実質0円販売の撲滅に躍起になっているようだ。キャリアの通信料が大幅に下がらないなかで端末価格だけが上昇してしまえば、タスクフォースの議論のテーマでもあった携帯電話料金の引き下げとは裏腹に、ユーザーの料金負担が増してしまい、キャリアから逃げ出すユーザーがある程度出てくることは避けられない。

 それだけに今後は、キャリアがMVNOやサブブランドを活用することで、業績を落とすことなく低価格を求めるユーザーを獲得できるかに、競争の焦点が当たることとなりそうだ。
(文=佐野正弘/ITライター)

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