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日本製PCの没落、消滅の危機…世界的に一地方ブランド化、各社は事業切り離しに躍起

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三社三様の立往生


 JIPは02年、みずほ証券、NTTデータ、米投資ファンドのベイン・アンド・カンパニージャパンの出資で発足した。馬上英実(もうえ・ひでみ)氏は設立当初から社長を務める。日本興業銀行出身で、みずほ証券(旧興銀証券)に在籍中、大企業のカーブアウト(事業の切り出し)を対象としたファイナンスを手掛けるファンドの設立を思い立った。当初は、みずほフィナンシャルグループの関連会社だったが、みずほの株式売却により、14年2月以降は独立系として活動している。

 JIPが投資した案件には、NECから独立したインターネット接続のビッグローブがある。ファミリーレストランチェーンのすかいらーくには、米ベイン・キャピタルと共同で出資した。

 独立系となってから最初の案件が、ソニーが切り離したパソコン事業の買収だった。ソニーのパソコン事業を引き継いだVAIOは、14年7月に発足。JIPの出資が95%を占め、ソニーは5%を出資するのみだ。ソニーのパソコン事業部門だった時には1000人以上の人員がいたが、わずか240人で再スタートを切った。

 デザイン性に優れ、日本だけでなく海外市場でも人気を集めたソニーのVAIOは、今では国内でマニア向けに販売されているローカルブランドとなった。JIPは、東芝と富士通、VAIOが統合することによって発足する持ち株会社を上場させ、VAIOに投資した500億円を回収することを狙った。しかし、統合交渉の白紙撤回で、JIPも出口戦略の見直しを迫られる。

 一方の東芝と富士通は、分社化したパソコン事業について、別の枠組みでの統合や海外メーカーへの売却を模索することになる。国内パソコン市場は数年前まで年間1500万台規模だったが、15年は1000万台にまで縮小。スマホやタブレット端末に需要が移り、その上、景気の変調が販売不振を加速させている。

 今後ともパソコンは大きな成長は期待できない。三社三様の立往生をする懸念が一層、強まってきた。
(文=編集部)

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