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ツタヤ図書館の二の舞いか…愛知県西尾市で市民&市職員が異例の反対運動!豪華スポーツ施設に

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抗議活動を行う西尾市民
「西尾の抹茶」や「一色うなぎ」などで知られる歴史と産業の街、愛知県南西部の西尾市が、カタカナ言葉のまちづくりに揺れている。「西尾市方式PFI」「サービスプロバイダ方式」「包括マネジメント」……。最長「30年」で「327億円」の公共事業をたった「1社」に任せる―−。難解な用語と不可解な数字が飛び交う計画案は、地方都市の衰えを食い止める良薬なのか、「死ぬかも」しれない劇薬なのか。6月下旬の市議会での議案採決に向け、反発を強める市民らの声を聞いた。


「#西尾死ぬかも」の悲鳴


「中身はわからない言葉だらけ。周りの友達は誰も知らない。それなのに半数以上の議員が賛成していると聞いて、めまいがした。こんなに急いで何もかもやる必要があるのか。おかしな西尾式PFIを白紙に!」

 50代の主婦が壇上から訴えた。5月22日、西尾市文化会館大ホールで開かれた「市民集会」。会場に詰め掛けた約500人が「PFI反対」の気勢をあげる。地元住民だけでなく、「ツタヤ図書館」建設計画を見直しに追い込んだ同じ愛知県小牧市の住民も応援に駆け付けていた。

 参加者は、市に計画の白紙撤回を求める決議文などを了承した後、市内の中心部へ「デモ行進」。手にしたのぼり旗には、今回の問題をインターネット上で共有する「#西尾死ぬかも」というキーワードも刷り込まれている。「こんなことするのは生まれて初めて。でもとにかく納得がいかないのよ」と60代の女性は怒りを露わに街を練り歩いた。

 この集会の主催者は、市の職員組合や地元の建設業協会など、普通なら「推進側」にいてもよさそうな人たちだ。西尾市建設業災害防止協会の高原宏会長は「300億円もの事業を一括発注し、その事業会社は建設の素人で“ペーパーカンパニー”でいいのだという。われわれも一緒にやらないかと打診されたが、拒否した。あまりにも問題の多い仕組みだからだ」と公然と批判を展開。いったい、これほどの反発を招く「西尾式PFI」とはどんなものなのだろうか。

5年前の合併を機に掲げた理念


 鎌倉時代から城下町として栄えてきた西尾市は、2011年4月に周辺の一色(いっしき)町、吉良(きら)町、幡豆(はず)町の3町を吸収合併、人口約17万人の新市となった。

 合併にともない、1市3町それぞれにある重複した公共施設の統廃合などを、少子高齢化や厳しい財政状況、老朽化といった観点を踏まえて検討し始めた。国も音頭を取って促す公共施設の「再配置」という考え方だ。