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映画は東京をどのように描いてきたか? 速水健朗が語る、東京と映画の不幸な関係

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【リアルサウンドより】

 ライター、ラジオのパーソナリティー、テレビのコメンテーターなど多くの分野で活躍、リアルサウンド映画部サイトオープン時からの寄稿者の一人でもある速水健朗氏が、この春に2冊の本を上梓した。一つは単行本『東京β: 更新され続ける都市の物語』(筑摩書房)。映画やテレビドラマや小説やマンガといったフィクション作品において、これまで東京がどのように描かれてきたかを検証しながら、スリリングかつ、時にアクロバティックな視点で都市論を展開していく一冊だ。もう一つは、新書『東京どこに住む? 住所格差と人生格差』(朝日新書)。『東京β』が自由自在に過去と現在を行き来する「東京論」だとすると、こちらは東京の現在に焦点を絞ったその「実践編」と言うべき趣を持った一冊。いずれもいわゆる「映画本」ではないが(特に『東京そこに住む?』にはその要素はまったくない)、東京に新たな視点を投げかけている点において、映画好きやドラマ好きにとっても、非常に刺激的な本になっている。速水氏とは現在『NAVI CARS』というクルマ雑誌で対談の連載をしているのだが、今回はインタビュアーという立場(最後の方は対談みたいになってしまったけれど)から、新刊2冊についての話を訊いた。(宇野維正)

「『東京β』は、日本のフィクションの作り手たちが、いかに東京に悪意を向けてきたのかということの羅列になっている」

――今年4月に『東京β: 更新され続ける都市の物語』、5月に『東京どこに住む? 住所格差と人生格差』と、立て続けに東京にまつわる著書を刊行した速水さんに、今日はリアルサウンド映画部ならではの角度で話を訊いていきたいんですけど。

速水健朗(以下、速水):たまたまどっちも東京にまつわる本なんですけど、この2冊はあまり関係がないと言えば関係がないんですよ。

――でも、併せて読むと、今の東京に関して速水さんの抱えている問題意識がすごく立体的に見えてきてとてもおもしろかったです。

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