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小林敬幸「ビジネスのホント」

最近やたらと目にするフィンテック、結局、儲かるビジネスにどうすればなるのか?

文=小林敬幸/『ビジネスの先が読めない時代に 自分の頭で判断する技術』著者

【分野】
 金融の中心的機能に関わると、時間はかかるが大化けする可能性がある。
 付随的分野の場合は、スピード感はあるが、スケールするのは難しい。

【対象ユーザー】
 消費者・小規模事業者が便利になるサービスに可能性が高い。

【留意点】
 規制当局との間合いを上手にはかる。

 そして、最後にフィンテックの社会にもたらすインパクトについて考えるとき、ノーベル経済学賞をとったドナルド・コースの説明が、非常にうまくあてはまる。(ウィリアム・バーンスタイン著『「豊かさ」の誕生』<日本経済新聞出版社>P.160の説明による)

 コースは、次の3つが守られ、効率的にかつ明示的に財産に対する権利が定義されていると資源の最適な分配が行われるとする。

・所有権と負債が明確である。
・財産と負債が持ち主の好きなように売り買いできる。
・交渉、販売、執行それぞれのコストが低い。

 フィンテックが上記条件を、現状の金融サービスよりも効率的かつ明示的に実行できるならば、社会に対するインパクトは、産業革命に準ずるものになるかもしれない。
(文=小林敬幸/『ビジネスの先が読めない時代に 自分の頭で判断する技術』著者)

小林敬幸/『ふしぎな総合商社』著者

小林敬幸/『ふしぎな総合商社』著者

1962年生まれ。1986年東京大学法学部卒業後、2016年までの30年間、三井物産株式会社に勤務。「お台場の観覧車」、ライフネット生命保険の起業、リクルート社との資本業務提携などを担当。著書に『ビジネスをつくる仕事』(講談社現代新書)、『自分の頭で判断する技術』(角川書店)など。現在、日系大手メーカーに勤務しIoT領域における新規事業を担当。

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