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渡辺雄二「食にまつわるエトセトラ」

強烈な香料入り洗濯用洗剤は危険!においで健康被害続出…頭痛や吐き気、喘息、鼻炎

文=渡辺雄二/科学ジャーナリスト

 においの強い柔軟剤洗濯用洗剤を使っている人には、こんな人がいることを理解し、利用を控えてほしいと思います。また、香料は使っている人自身にも悪影響を及ぼしかねません。

 前出の相談内容の中にも、柔軟仕上げ剤を使ったためにせきが出るようになったというケースがありました。においの強い香料を日常的に吸い込んでいた場合、鼻や目が影響を受け、喘息やアレルギー性鼻炎などを起こす可能性があるのです。したがって、自身のためにも安易な使用はやめたほうがよいのです。

 香害が広がっている原因は、各洗剤メーカーが売り上げを伸ばすために、通常の柔軟剤や洗濯用洗剤だけでなく、においの強い香料を加えた製品を次々に売り出しているからです。そして、巧みなCMによって、素晴らしい製品であるかのように消費者に思い込ませているからです。もともと洗剤は、成分の合成界面活性剤が河川や湖沼を汚染するという問題を抱えていますが、今はさらに香害まで引き起こしているのです。 

 おそらく、香害の問題は洗剤メーカーの耳にも届いているでしょう。そして、においの強い柔軟剤や洗濯用洗剤によって、つらい思いをしている人がいることも把握しているはずです。しかし、利益を上げるために、そうした事実には意識を傾けてはいません。

 こうした状況下では、国に香害の拡大を防ぐ責任があります。消費者庁には、においの強い柔軟剤や洗濯用洗剤によって耐え難い思いをしている人を救うために、こうした製品の販売を控えるように業界を指導してほしいところです。そうしなければ、今後も香害はさらに広がり、被害を受ける人が増え続けることになるでしょう。
(文=渡辺雄二/科学ジャーナリスト)

渡辺雄二/科学ジャーナリスト

渡辺雄二/科学ジャーナリスト

1954年9月生まれ。栃木県宇都宮市出身。千葉大学工学部合成化学科卒。消費生活問題紙の記者を経て、82年からフリーの科学ジャーナリストとなる。全国各地で講演も行っている

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