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大野智「医療・健康情報のウソ」

マーガリンは危険?使用量多い家庭は離婚率高い?パン食が多いと離婚率高い?

文=大野智/医師、大阪大学大学院医学系研究科統合医療学寄付講座准教授

・記事タイトル1『マーガリンを使うと離婚の危機?』
 
<マーガリンにはトランス脂肪酸が多く含まれ、生活習慣病やアレルギー疾患などさまざまな疾患との関連が指摘されている。また、マーガリンと不妊の関係を指摘する報告もあり、米国ではマーガリンの使用を規制する動きが活発化している。さらに最近、マーガリンの使用量が多い家庭では離婚率が高いという調査結果が報告され、米国民に衝撃を与えた。しかし、日本では「マーガリン=健康的な植物油」などとうたわれ、身近な食材となって久しく、マーガリンにまつわる危険な真実を知るものは少ない。また、米国での調査結果を報道するメディアは皆無である。いま一度、自分の健康のため、家族の健康のために、マーガリンの是非について考えてもらいたい>

・記事タイトル2『夫婦円満の秘訣は健康的な和食』

<日本の「和食」がユネスコ無形文化遺産になったことは皆さんご存じのことと思う。しかし、世界で注目を集めている一方で、国内ではその伝統が失われつつある。米の消費量は年々減り続け、逆にパンの消費量は右肩上がりである。確かに、和食は手間がかかるので、調理を嫌う主婦がいることも理解はできる。しかし最近、米国においてマーガリンの使用量が多いと家庭の離婚率が高いという調査結果が報告された。日本においても近年、離婚件数は増加傾向を続けており、その一端は手抜き料理のパン食にあると筆者はにらんでいる。夫婦円満のためにも、米を中心とした和食を見直す時が来ていると考える>

 もともと種明かしをしていますので騙されることはないかと思いますが、マーガリンに離婚の原因となるような成分は含まれていません。ですが、このようなインチキ記事は案外、目にすることがあります。しかも、不必要に不安をあおったり、陰謀論に絡めたりしているケースもあります。

 世の中の事象の多くは、さまざまな要因が複雑に絡み合って起こっています。そのため、要因と事象との間に相関関係が認められることがよくあります。しかし、相関関係があったからといって、原因と結果という因果関係があることを意味しているわけではないということを、ぜひ知っていただけたらと思います。
(文=大野智/医師、大阪大学大学院医学系研究科統合医療学寄付講座准教授)

大野智/医師、大阪大学大学院医学系研究科統合医療学寄付講座准教授

大野智/医師、大阪大学大学院医学系研究科統合医療学寄付講座准教授

大阪大学大学院医学系研究科 統合医療学寄付講座 寄付講座准教授

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