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あの鈴木健二元NHKアナが語るビジネスの心得!なんでもいいから得意技を磨きなさい!

構成=小野貴史/経済ジャーナリスト
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40~50代で花開くために30代ですべきこととは?

–「今の時代も、人生50年」という見解をお持ちですが、その根拠について聞かせていただけますか。

鈴木 私が50歳だった37年前も今も、50歳の時に、会社なら社長や専務や取締役、官庁なら次官や局長になれる位置にいるかどうかで、その後の人生が大きく変わってしまいます。そういう位置にいなければ、窓際族で定年を迎えることになるでしょう。だから、今の時代も人生50年なのです。

–最近では、「40歳定年」という考えも登場していますね。40歳で仕事を辞めるのではなく、40歳になったら次のキャリアを考えるという趣旨ですが。

鈴木 その考えはいいですね。技術者の場合、自分の技術が現場で通用するのはだいたい30代までで、その後は管理職になっていきますからね。50歳で一度、退職金を支払う会社もあると聞いたことがありますが、50歳は次の人生を選択する年齢です。50歳以降の仕事人生の区切り方は、50歳から60歳までを前期、60歳から70歳までを中期、70歳から75歳までを後期とするのがいいでしょう。

–40代に入って幹部候補にリストアップされるためには、30代で頭角を現さなければなりません。30代で大切にすべきことはなんでしょうか。

鈴木 なんでもいいから、得意な技を磨くことです。「一芸に秀でる者は多芸に通ず」といわれるように、得意な技を身につけると、その技を中心に物事がさまざまな見え方をするようになってきます。学生時代から読書が好きなら読書に関することでもいいですし、料理が趣味なら料理の腕を上げることでもいい。仕事に関係しないことでもいいのです。

 私が三菱グループの全社長が毎月集まる会議を取材した頃は、毎月当番となった会社で会議を開いていましたが、ある1社の社長が非常に人気を集めていました。その社長はカレーライスをつくることが得意で、出席者全員にごちそうしていて、それが人気につながったのです。得意な技が仕事に生きる場面とは、そんなものですよ。

–頭角を現すかどうかは、めぐり合わせもあると思います。上司との折り合いや、配属された部門が成長部門か衰退部門かなど、運の良し悪しにも左右されるのではないでしょうか。

鈴木 めぐり合わせが悪い時には我慢することです。どんな嫌な上司でも3年たてば異動するのですから、それまでの我慢です。また「地位が人をつくる」といわれるように、最初は嫌な上司でも、時間がたつと上司に値する人物に変化することもあります。

 衰退していくような部門に配属された場合は、チャンスが来るまで待って、その間に希望する部門に異動できたら活躍できるように、実力をつけておくことが大切です。

『気くばりのすすめ、三十四年目~どっこい、まだ生きております』 当年87歳。不世出のアナウンサー鈴木健二が自らの人生を振り返り、将来の日本のために言い残しておきたいことを縦横無尽に記した「遺言書」。 amazon_associate_logo.jpg

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