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有馬賢治「今さら聞けないマーケティング 基礎の基礎講座」

@cosme、なぜ女性の3人に1人が利用?非常識なサービス、「選択の楽しさ」を提供

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イヴ・サンローラン・ボーテの「ルージュ ヴォリュプテ シャイン」(「@cosme HP」より)
「日本企業には優れた技術があるが、マーケティングのノウハウがないために海外企業に負けてしまう」という解説がよく聞かれ、書店にはマーケティングに関する書籍があふれている。また、マーケティングと聞くと華やかな職種というイメージも強く、就職活動中の学生の間にも志望する向きが多いようだ。


 前回の本連載記事で、「企業間の競争意識」について紹介したが、今回はマーケティングにおける4P(Product=製品、Price=価格、Place=流通、 Promotion=プロモーション)で、中核を担う「製品」について立教大学経営学部教授の有馬賢治氏に解説してもらった。

製品とは「満足の束」


――「製品」とは、何を指して言うものなのでしょうか。

有馬賢治氏(以下、有馬) 無形のサービスに思えても、何かしらの有形サービスがつきますし、反対に有形物だけの製品に思えても無形のサービスが付与されているものです。たとえば、精神科医に診断を受けるという無形のサービスでも、薬という有形物が提供されることがありますよね。また、スーパーで調味料を購入しても、そのラベルに使用例が記載されているなど、情報という無形のサービスが一緒に提供されています。こうした有形物と無形物がセットになって初めて「製品」と呼ぶわけです。

――モノ自体に、無形のサービスが付与されている場合はありますか?

有馬 ノートパソコンを購買してインターネット接続の設定サービスが付帯していたり、コンビニなどで弁当を買ったときに温めてくれたりするのもモノにサービスが付与されている例ですね。

――そう考えると、単体を指して製品となるのはむしろ少数派ですね。

有馬 そうですね。このように、製品というのは有形物と無形物の混合体であるケースがほとんどです。この形態に加えて、顧客のニーズやウォンツを満たす要素を含め、「満足の束」にして提供するのが「製品」なのです。これがうまくできれば、消費者の満足度を満たすことができ、企業は他社との差別化ができるわけです。例えば、アイロボットの「ルンバ」が自動的に掃除をしてくれるという機能により、掃除の煩わしさそのものに対しての解決策を提示しています。また、キッコーマンの「いつでも新鮮しぼりたて生しょうゆ」は、いつでも新鮮な醤油の使用というニーズに加えて、必要分だけ片手で押し出して使えることで料理をしながらでも使用しやすいという利便性を提供して顧客に満足を束の形で提供しているわけです。