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星野達也「文系お父さんのための、テクノロジー講座」

激安フォトアルバムが爆発的人気?スマホ等の写真をウェブにアップ→3日後に完成品

文=星野達也/ナインシグマジャパン取締役 ヴァイスプレジデント

 デジカメにしてもスマホにしても、撮影するだけなら費用は掛からないので、撮影の回数(シャッターを押す回数)は劇的に増えている。現在インスタグラムにアップされている写真だけでも2500億枚を超えているというから、その数十倍、あるいは数百倍の数の写真が、PCやスマホの中で眠っているはずである。ご自分のスマホの中に何枚写真が入っているかを想像してもらえれば容易に想像がつくだろう。

 つまり、今の写真業界は写真を撮る回数が劇的に増えているにもかかわらず、写真として形にすることが急減しているという、いびつな構造となっているのだ。

キーワードは「記念」と「記録」

「写真現像」「写真焼き増し」といった言葉が死語になりつつある現在、町の写真屋が次々と閉店し、残った写真屋も苦境にさらされている。

 そんな、急激な縮小を続ける写真市場において、実は急成長しているサービスがある。それが「フォトアルバム」である。

 この時代でも、人が写真を写真として形にしたいというニーズがいくつかある。代表的なのが、贈り物にしたり飾ったりする、いわゆる「記念」のための写真である。

 たとえば、子供の成長記録や修学旅行などの一大イベントに関しては、記念のために写真を形にしたいという希望が強く、そこに目を付けたフォトアルバム市場が急成長しているのだ。

 撮りためたデータをフォトアルバム業者にまとめてデータで送るだけで、きれいなアルバムとして郵送してくれるのである。デザインまでお任せすれば、先方で見繕ったデザインで納めてくれるので、「撮りためた写真はどうするのよ」と家族に責められ続けるお父さん世代にとっては、誠にありがたい。

 国内のフォトアルバム市場は、売上額ベースで、過去10年間、平均32%の成長率を維持しているうえ、市場規模も2014年には100億円を超えたというから、縮小を続ける写真業界においては、注目すべき急成長市場である。

 10年頃からフォトアルバム作成をする業者が急増しているが、同市場で急成長する企業のひとつが、鹿児島に拠点を置くしまうまプリントシステム株式会社。10年の設立後、わずか6年で会員数を150万人にまで増やしているから驚きだ。

 この会社のHPにアクセスし、自分のPCの中にしまってある写真をアップデートするだけで、3日後にはきれいなフォトアルバムが手元に届く。しかも、一冊198円からという手を出しやすい価格でありながら、専用機器を使って高品質の写真を打ち出してくれるのだ。

星野達也/ノーリツプレシジョン株式会社 代表取締役社長、ナインシグマ・ジャパン顧問

星野達也/ノーリツプレシジョン株式会社 代表取締役社長、ナインシグマ・ジャパン顧問

東京大学工学部地球システム工学科・同大学院修了。ルレオ工科大学(スウェーデン)客員研究員。1999年に三井金属鉱業入社、マッキンゼー・アンド・カンパニーを経て、ナインシグマ・ジャパン(現ナインシグマ・アジアパシフィック)を共同創業。研究開発費100億円以上の企業を対象に、150社とプロジェクトを実施し、オープン・イノベーションのビジネスモデルを国内で展開する。2016年ノーリツプレシジョン株式会社入社、2017年同社 代表取締役社長に就任。

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