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雨宮寛二「新・IT革命」

レコメンデーション機能が消費行動を支配の兆候…グーグルカー、運転に人間の関与ゼロ

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サイト「アマゾン」より
 ビッグデータの時代と呼ばれて久しい。近年、ビッグデータ活用における主要技術であるハドゥープ(データを複数のサーバに分散・並列して処理するソフトウェアプラットフォーム)の登場により、構造化データに加え非構造化データも大容量の分析が特定企業以外でも可能になったことで、データ解析が注目されるようになった。


 最近では、米国から生まれたIoT(モノのインターネット)の概念がそれに拍車をかけている。IoTとはすべてのデバイスにインターネットをつなげることを意味するが、その真意は、デバイスにセンサーを取り付けてデータをいたるところで取集し解析することで新たなアイディアを提案し、経済価値を高めることにある。

 その際、解析に使われるのが、機械学習(Machine Learning)といったAI(人工知能)技術であり、そのなかでも特に注目されているのが「深層学習(Deep Learning)」である。深層学習は、人間の脳と同じ動作原理を用いて設計された情報処理システムにより、人工のニューラル・ネットワーク(神経回路網)として機能するものである。

 機械学習のアルゴリズムはすでに実用化されており、米アマゾンの通販サイトでは、レコメンデーション機能として書籍をはじめ多くの製品を推奨している。こうしたレコメンデーション機能は今や多くの企業が取り入れており、動画配信サービスの米ネットフリックスでは全視聴の75%がオススメ機能から生まれている。

 深層学習のアルゴリズムもまた実用化が進みつつある。音声アシスト機能や自動運転車などがそれである。音声アシスト機能は、米アップルのSiriが嚆矢となり、今では米グーグルがGoogle Nowを、マイクロソフトがCortanaを、さらには米アマゾンがAlexaをスマートフォンやスマートホームアシスタントに組み込んで精度を高めている。

グーグルカー=自動学習システムの構築


 一方、自動運転車では、米アルファベットが開発を進めているグーグルカー(Google Self-driving Car)が深層学習を取り入れ始めた。グーグルカーは開発当初ヒトの運転の仕方を再現するものではなかった。問題を単純化して、データだけで自動運転車を機能させるよう開発が進められた。それは、グーグルマップをデータベースにしてGPSで現在位置を特定し、リアルタイムの情報をレーダーなどによるセンサーで確認しながら対処するというものであった。