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深野康彦「あなたと家族と日本のための、お金の話」

「消費増税しないと財政危機」のまやかし…日本人だけが知らない本当の日本財政の実情

文=深野康彦/ファイナンシャルリサーチ代表、ファイナンシャルプランナー

 日本の財政状況は、「資産・負債差額の部」の「資産・負債差額」の数字である-492兆円になります。負債が資産を上回る「純負債」という状況ですから、とても偉そうなことはいえませんが、それでも純負債額は492兆円と、GDPの額とほぼイコール(1倍)の額にすぎないのです。

 もちろん、国が保有する資産をすべて売却できるのか? と問われれば、皇居国会議事堂などを売ることはできないでしょう。あくまでも貸借対照表上の判断による見方だと考えてください。

 日本の財政状況が本当に悪いのであれば、円が売られ、国債も売られるはずですが、売られないのは貸借対照表の内容を海外投資家などが理解しているからといわれているのです。1100兆円を超える負債額がいまだ増えているため、楽観的になることはできませんが、信号にたとえれば少なくとも赤信号とはいえず、黄色信号が点滅している程度にすぎないと思われてなりません。
(文=深野康彦/ファイナンシャルリサーチ代表、ファイナンシャルプランナー)

深野康彦/ファイナンシャルリサーチ代表、ファイナンシャルプランナー

深野康彦/ファイナンシャルリサーチ代表、ファイナンシャルプランナー

AFP、1級ファイナンシャルプランニング技能士。クレジット会社勤務を3年間経て1989年4月に独立系FP会社に入社。1996年1月に独立し、現在、有限会社ファイナンシャルリサーチ代表。テレビ・ラジオ番組などの出演、各種セミナーなどを通じて、投資の啓蒙や家計管理の重要性を説いている。あらゆるマネー商品に精通し、わかりやすい解説に定評がある。

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