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「家で死ねる」自治体ランキング!「死に場所」を決定付ける意外な要因はこれだった!

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「兵庫県豊岡市 HP」より

 願はくは 花の下にて 春死なん そのきさらぎの 望月のころ

 桜と月をこよなく愛した平安末期の歌人・西行は、自らの死に場所の希望をこう詠んだ。実際、西行は文治6年2月16日(1190年3月31日)に亡くなったというから、その願いは叶ったといえよう。

 2015年国勢調査速報によると、65歳以上の高齢者人口が3342万人と、総人口の4分の1超の26.7%に達し、日本は超高齢化社会に突入した。週刊誌は「やってはいけない手術」「飲んではいけない薬」といった医療関連特集をしつこいほどに続けている。なぜなら、売れるからだ。ひところは「一銭もかけない死に方」などの死に方特集が続き、今は老人の性特集が定番となっている。

 そんな折、「在宅みとり」を推進する厚生労働省が7月6日、「在宅医療にかかる地域別データ集」を公表した。その中で、在宅死の割合を自治体別にまとめている。14年の人口動態統計のデータを基に集計したもので、北海道から沖縄まで1741自治体、全市区町村別に表示されている。

 それによると、在宅死の割合の地域差は人口20万人以上の都市で8.0~22.9%と約3倍。人口5万人以上20万人未満の中規模自治体では4.65倍となった。

 死に場所の全国平均は自宅12.8%、病院75.2%、残りは老人ホームなどとなっている。「自宅で最期を迎えたい」という希望を叶えられる人はごく少数、しかも居住している自治体によって大きなばらつきがあるという実情が浮かび上がった。

在宅死の割合が高いのは大都市圏

 データを詳細に見てみよう。人口20万人以上の市区町村の在宅死の割合が高い自治体は次の通りだ。

(1)神奈川県横須賀市 22.9%
(2)東京都葛飾区 21.7%
(3)千葉県市川市 21.5%
(4)東京都新宿区 21.4%
(5)東京都墨田区 20.0%

 逆に、在宅死の割合が低い自治体は次の通り。

(1)鹿児島県鹿児島市 8.0%
(2)長崎県佐世保市 8.5%
(3)北海道旭川市 8.5%
(4)富山県富山市 8.5%
(5)福岡県北九州市 8.7%

 在宅死の割合が高い上位9自治体を東京、千葉、神奈川の一都2県の市区が占めた。一方、県庁所在地や地方の中核都市クラスが下位になっているのも特徴的だ。

 人口5万人以上20万人未満の中規模自治体はどうか。上位は次の通りである。

(1)兵庫県豊岡市 25.6%
(2)東京都中央区 21.5%
(3)千葉県浦安市 20.5%
(4)奈良県生駒市 20.1%
(5)千葉県大網白里市 19.9%

 同じく下位は次の通り。

(1)愛知県蒲郡市 5.5%
(2)佐賀県武雄市 5.7%
(3)群馬県沼田市 6.4%
(4)秋田県由利本庄市 6.5%
(5)大分県宇佐市 6.7%

 コウノトリの生息地として知られる豊岡市がトップだった。4人に1人が自宅で最期を迎えているのだ。このほか、20ある政令都市では神戸市が18.1%でトップ、最下位は北九州市の8.7%だった。