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妖怪ウォッチは即ブーム終了、リカちゃん・たまごっちは20年以上も売れ続けている謎

文=小川裕夫/フリーランスライター

「トレーディングカードゲーム人気に加え、玩具業界の売上を牽引したのは「トミカ」「プラレール」「リカちゃん」「シルバニアファミリー」といった20年以上も昔から子供たちに親しまれている玩具です。これらは、手堅いコンテンツとして業界内では有名でした。玩具業界も少子化で売上が減少することを懸念していますが、今のところ大きな影響がないというのが実感です。子供の数は減っても、親が子供に買い与えるオモチャの単価は高まる傾向にあります。そのため、市場規模が縮小しないのです。15年は、それが証明された年だといえます」

 玩具メーカー老舗は、これまでのコンテンツをリバイバルさせることで売上を拡大させようと躍起になっている。そうした過去のレガシーを最大限に活用しようという意図を大きく印象づけたのが、6月9~12日まで東京ビッグサイトで開催された「東京おもちゃショー2016」だ。全国の玩具メーカーなどが一堂に会した同イベントは、国内最大の玩具ショーであると同時に国内外からバイヤーなどが集まる玩具業界最大の商談会でもある。

 一般にも開放される11日、12日の一般来場者数は、今年も14万人を突破。報道関係者やバイヤー、メーカーといった関係者を含めると15万人以上もの人たちが会場に足を運んでいる。それだけ「東京おもちゃショー」は活況を呈しているのだが、そこに展示された玩具を見れば、業界のトレンドが見えてくる。

 日本を代表する玩具メーカーの老舗・バンダイは、放送開始50周年を迎える「ウルトラマン」の巨大像をブース正面に展示。シニア層を取り込もうという戦略が透けて見えるが、ウルトラマンよりも力を入れているのは「たまごっち」だ。

 たまごっちは、累計8000万個以上を売り上げた国民的ゲーム。ゲーム内容がアップデートされているとはいえ、昔のシリーズに比べてゲーム内容が激変しているわけではない。明らかに今の子供が飛びつくようなオモチャとは思えないが、にもかかわらずバンダイがたまごっちを推すのは、祖父母や両親に買わせる訴求力がたまごっちにはあるからだという。

 今年で販売開始20周年を迎えるたまごっちは、30代の男女なら一度はプレイした経験を持つ。50~60代でもたまごっちは抜群の知名度を誇る。遊んだことがある経験は、子供にオモチャを買い与えるときに大きなアドバンテージになる。昨今、たまごっちは再びブームの兆しを見せているが、「その背景には両親が遊んだ原体験が左右している。親子で一緒に遊べることは、オモチャを売っていく上で大きな強みになっている」(バンダイ関係者)という。

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