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「目立ちすぎた」大渕愛子、不当報酬受領で「重すぎる処分」の怪…弁護士会を逆なでか

文・構成=編集部

 ところで、懲戒処分というものが弁護士に対する不利益処分である以上、どういう行為に対してどういう懲戒処分が下されるのか、あらかじめしっかりと明らかにされていないと、我々弁護士は困ってしまいます。

 そのため、弁護士には行動規範として「弁護士法」と「弁護士職務基本規程」があるのですが、実は、ほとんどの懲戒処分が「弁護士職務基本規定第6条に違反する」ことを理由とするものです。

 ところが、「弁護士職務基本規定第6条」には、「(略)常に品位を高めるように努める」としか書いてありません。

 それにもかかわらず、「事件の相手方を誹謗中傷した」「不倫した」「自分の彼女に依頼人の情報をバラした」「依頼人にセクハラした」「真面目に国選弁護活動をしなかった」「弁護士費用が高すぎる」などのほとんどが「品位を害した」ことを理由とする懲戒処分なのです。

 要するに、「君の行為は品位を害するから懲戒処分をする」ということなのですが、はっきり言って「何が品位を害するか」など、その人の思想や良心、生まれ育った環境などが影響するわけですから、一律に決められるものではありません。

 それにもかかわらず、弁護士会は、「品位を害した」ことを理由として弁護士を懲戒処分にすることができるのです。最近儲かっている弁護士、気に食わない発言をする弁護士、言うことを聞かない弁護士……。彼ら彼女らを「品位を害した」ことを理由に足をすくうことなど、簡単なのかもしれません。なんとなく、弁護士会の懲戒処分の恐ろしさを理解いただけたでしょうか。

誰にもわからない、弁護士の「品位」とは

 要するに、重鎮が集まる懲戒委員会が「品位を害した」と言えば、それが基準になってしまうわけです。もちろん、「横領」や「未成年者買春」などはそもそも犯罪ですし、とてもわかりやすい話です。

 しかし、特に「不倫した」「依頼人にセクハラした」「真面目に国選弁護活動をしなかった」「弁護士費用が高すぎる」といったことが「品位を害した」かどうかなんて、誰にもわかりません。

 かつて、橋下徹氏が「被告は、ドラえもんが生き返らせてくれると思っていた」という主張で弁護活動をする「光市母子殺害事件」の弁護人に対して、「みんなで懲戒請求をすべきだ」とテレビで呼びかけをしたことがあり、それが「品位を害する」ものであるかどうかが議論されたことがありましたが、自信を持って「品位とはこういうもの」などと説明できる人がいるはずありません。

 それにもかかわらず、「品位を害した」から懲戒処分できるということは、やろうと思えば「なんらかの力」を働かせるのは、十分にできるということです。

BusinessJournal編集部

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