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博報堂、60億円の水増し請求疑惑!取引先が提訴…依頼無視し嘘連発、低レベルな仕事

文=松崎隆司/経済ジャーナリスト
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――そのときはまだ東急や電通は残っていたわけですよね。

南部 当社はよほどのことがないかぎり、取引先を切るということはしてきませんでした。東急さんには人間的にもすばらしい部長さんがおられたのですが、この方がお亡くなりになられたことが、大きなきっかけになったと思います。東急さんは情報誌がメインで、月に数千万円規模の仕事を発注していたのですが、博報堂さんが入ってきたことにより仕事が減り、九州支社は撤退してしまいました。そのため、その後は東急さんに仕事を頼めなくなってしまったのです。電通さんとの取引も疎遠となっていきました。

依頼業務行わず、代金のみ請求

――独占的に仕事をするようになって、博報堂はどういう仕事をしていたのですか。

南部 情報誌については、まったく勉強していなかった。こちらが全部手直ししなければ使えるようなものではなかった。実は、情報誌のためのインタビュー記事などをきちんと制作してストックしてほしいといって、月300万円ぐらいの予算を組んでいたのです。ところが、ストックしないでお金だけ取っていたのです。これがひとつの不信の原因です。

 それで「これはいったいどういうことなのか」とAさんに申し上げたら、その場で部下を「お前やっていないのか」と叱責するわけですよ。それを見ていて、その時は「きちんと指示をしていたけれども、部下がちゃんとやっていなかったのか」と思ったのです。しかし、実際には毎月それが起こっていたわけですよ。つまり会社として何もやっていないで、パフォーマンスとして怒って見せていたというわけです。

――情報誌には広告も掲載されていますが、そこでもごまかしがあったそうですね。

南部 情報誌はもっとも多い時期で100万部ほど発行部数がありました。少ないときでも78万部ぐらいです。そこで広告を出稿してくださる企業さんを集めることを、東急さん、電通さん、博報堂さんにお願いしたのです。博報堂さんは広告をすぐに持ってきたのですが、実はこれは当事者たちの了解も広告料も、もらっていない。それが、あとから調べてわかったのです。

――取りやめになったCMの料金だけが請求されているということも、あったそうですね。

南部 あります。「やめてほしい」という意思表示は、メールの履歴で確認できるので、事実関係ははっきりしています。

――請求書や見積書は本来、社内で管理するために伝票番号が記載されていますが、それが記載されていないような伝票を博報堂は貴社に送ってきている。つまり、伝票を捏造している可能性もあります。現在裁判をしているわけですから、裁判所を通して博報堂に資料を請求することもできるわけですよね。

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