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なぜ福岡市の救命率はこれほど高い!? 心肺停止の救命率が全国平均の約3倍!

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健康・医療情報でQOLを高める~ヘルスプレスより】

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福岡市の救命可能な心肺停止の救命率は全国平均の約3倍(shutterstock.com)


 各地域の心肺停止患者の救命率を比較することで、その地域の救急医療能力を見ることができるはずだ。私は福岡市内の病院に勤務しているが、福岡市の救急医療能力は他の都市に比べて格段に高い。

 この原因を考察することで、地域の救急医療能力の向上を図る糸口をつかみたい。

 臨床現場で最も重篤な病態(死亡に最も近い状態)は「心肺停止」である。そして、心肺停止患者を救命するためには、医療従事者(医師、看護師、救急救命士など)の努力だけでは不十分だ。

 心肺停止患者に遭遇した一般市民(バイスタンダー)の協力が必要となる。当然ではあるが、一般市民から救急隊に引き継がれ、かつ救急病院に搬入され病院内治療が行われる連携システムも必要である。これらの質が上がることで、心肺停止の救命率は向上する。

「心肺停止」の状態とは?

 考察を始める前に、まず「心肺停止」および「心肺蘇生」について理解してもらわなければならない。

 心肺停止とは「意識なし、呼吸なし、循環なし」の状態をいう。「意識なし」は全く反応がない状態。「呼吸なし」は「無呼吸」または「死戦期呼吸(あえぎ呼吸)」の状態。

 無呼吸とは、呼吸運動が全くない状態で、胸と口の動きが全く認められない状態。死戦期呼吸(あえぎ呼吸)とは、連続性も規則性も認められず、あえいだ呼吸が不規則な状態。この死戦期呼吸は最終的に無呼吸になる。